[図解付き] アーカイブ配信とは?
ライブ・オンデマンドとの違い・実施方法のわかりやすい解説

2024.09.04

J-Stream Equipmedia

動画配信

オンデマンド配信

(タイトル画像)アーカイブ配信とは?

インターネット上での動画配信には「ライブ配信」「オンデマンド配信」「疑似ライブ配信」の3つの方式がありますが、加えて知っておきたいのが「アーカイブ配信」です。アーカイブ配信は何らかのイベントの事後配信を指します。配信の仕組み自体はオンデマンド配信と同じです。

この記事では、アーカイブ配信の概要やメリット・デメリット、具体的な実施方法など、アーカイブ配信について図を用いながらわかりやすく解説します。

お役立ち資料 【動画配信スターターガイド ~対象者を限定した配信向け~】

1. アーカイブ配信とは?

アーカイブ配信とは、何らかのライブ配信や集合型イベントの録画・記録を後にオンデマンド配信することを指す言葉です。ちなみに「アーカイブ(Archive)」は「記録を保管するための場所」を意味します。

アーカイブ対象となるのは、ライブ配信やライブ配信をしない集合型イベントです。

ライブ配信ライブ配信を録画・保存し、ライブ配信終了後にオンデマンド配信します。
ライブ配信をしない集合型イベントライブ配信をしない集合型イベントを撮影し、イベント終了後にオンデマンド配信します。
アーカイブ配信について説明した図

アーカイブ配信の主な利用シーン

アーカイブ配信が求められる場面は多く存在します。主な利用シーンとしては以下が挙げられます。

  • 展示会や大型販促イベント、学会など
  • 株主総会などのIRイベント
  • 会社説明会
  • 社内イベント
  • 講演会・セミナー
  • 社内情報の共有、勉強会(教育)

2. アーカイブ配信とライブ配信・オンデマンド配信の違い

冒頭で挙げたライブ配信やオンデマンド配信は、アーカイブ配信とはどう異なるのでしょうか。ここでは、アーカイブ配信と他の配信方式との違いについて解説します。

ライブ配信とアーカイブ配信

ライブ配信は、配信サーバーやインターネット回線を経由し、映像や音声をリアルタイムで視聴者に配信します。会場までの移動コストや時間の削減ができるなど参加者にとってメリットがありますが、特定の日時にインターネット上の視聴をする必要があり、スケジュールが合わないと視聴できないというデメリットがあります。

ライブ配信の実施イメージ

ライブ配信の実施イメージ図。収録・エンコードしたデータをライブ配信サーバーに転送、サーバーからマルチデバイスで視聴できるように配信される。

一方、ライブ配信やイベントの録画・記録を後にオンデマンド形式で配信するアーカイブ配信は、それぞれ視聴者の都合の良い時間で視聴できます。

ライブ配信に加えてアーカイブ配信を併用することで、「都合が悪くライブ配信に参加できなかった方や配信を見逃してしまった方」「もう一度動画を見たい方」が、好きなタイミングで、何度でも繰り返し動画を視聴できます。

ライブ配信とアーカイブ配信の関係性

ライブ配信とアーカイブ配信の関係性を表した図

オンデマンド配信とアーカイブ配信

先ほども述べたように、配信の仕組み自体はアーカイブ配信とオンデマンド配信では同じです。アーカイブ配信はオンデマンド配信の中でも、ライブ配信やイベントを主として、その二次利用(配信)を指します。

オンデマンド配信の実施イメージ

オンデマンド配信の実施イメージ。動画ファイルを動画配信プラットフォームにアップロードする。視聴者に向けて動画が配信される。

「動画配信プラットフォーム」と呼ばれる、動画配信に必要な機能とワークフローを一元的に提供するシステムに動画をアップロードし、動画を視聴するURLを取得します。それを視聴対象者に共有するといった流れで実施できます。Webサイトへ動画を埋め込みたい場合は、「動画配信タグ」と呼ばれるものを取得し、埋め込みたいページに掲載します。

オンデマンド配信は、事前に動画を制作し、視聴者が好きな時にコンテンツを再生(視聴)できる配信方法です。ライブ配信以上に視聴利便性が高い配信方法といえます。

ライブ配信およびオンデマンド配信について、詳しくは以下の記事で解説しているので、併せてご覧ください。

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3. アーカイブ配信のメリット・デメリット

アーカイブ配信のメリット・デメリットを端的に整理すると下表のとおりです。

メリットデメリット
視聴者視点・自分の都合に合わせて動画を視聴できる
・複数回視聴したり、巻き戻して再確認したりできる
・リアルタイムでの質問やコミュニケーションができない
配信者視点・より多くの方にリーチできる
・視聴者の満足度を高められる
・アーカイブ配信のために動画を録画・編集する必要がある

メリット

視聴者視点

ライブ配信に参加できなかったとしても、後からアーカイブを視聴できるため、自分が見たかった配信を見逃さないで済みます。
また、研修目的の動画であれば反復学習を目的に複数回動画を視聴することも可能です。
その他、見逃してしまったシーンを巻き戻して再確認したりできる点や、倍速再生などの機能によって効率的に視聴したりできる点も視聴者にとってのメリットとなります。

配信者視点

ライブ配信に参加できなかった方も含めて、より多くの方に動画を届けられます。当日都合が悪かった方や開催後にライブ配信の存在を知り興味を持った方などに動画を見てもらえます。

デメリット

視聴者視点

ライブ配信のようにリアルタイムで質問やコミュニケーションなどを行えないため、動画視聴中に発生した疑問や質問をその場で解消できない点やコミュニケーションができない点がアーカイブ配信のデメリットだといえます。

配信者視点

アーカイブ配信はオンデマンド配信に比べるとそこまで凝った動画編集は必要ありませんが、多少の編集は必要となるでしょう。また、ライブ配信後からアーカイブ配信の提供まで時間が空くと、視聴者のモチベーションも低下する可能性があります。アーカイブ配信の開始タイミングに合わせて、速やかに動画を準備する必要がある点はデメリットといえるでしょう。

4. アーカイブ配信の実施方法

ここでは、動画配信プラットフォームを利用するケースを例に、アーカイブ配信の実施方法を解説します。

  • サービス選定
  • 編集・公開
  • 視聴分析

サービス選定

まず、ライブ配信およびアーカイブ配信を実施する環境を用意します。無料かつ手軽な方法としてYouTubeの利用も可能です。
ただし、機密情報をはじめ特定の人にだけ共有すべき情報などを含む用途の場合は、情報流出のリスクなどもあるためYouTubeの利用はおすすめできません。
セキュリティに配慮し対象者を限定して配信を行いたい場合は、有料の法人向け動画配信プラットフォームの利用を検討すると良いでしょう。

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編集・公開

ライブ配信実施後、アーカイブ配信をするための作業を行います。一般的に動画配信プラットフォームにはライブ配信した映像をアーカイブとして録画しておく機能が備わっています。録画はイベント本番の少し前から開始し終了後少し猶予をもって録画を終えることが多いでしょう。
ライブ配信をしない集合型イベントで撮影する場合でも同様に、少し余裕をもって撮影を開始するでしょう。そのため、本番の前後の余分な部分をカットする編集作業が必要になります。また、配信時間が長い場合には見どころのみを厳選したり、動画を分割したりといった編集作業が必要になります。

編集のパターン

■ イベント開始前・終了後部分をカットする… 【A】
■ イベント開始前・終了後部分をカットする… 【A】場合の図。
■ 【A】に加え、イベント中の不要部分(休憩時間)などをカットする
■ 【A】に加え、イベント中の不要部分(休憩時間)などをカットする場合の図。
■ アーカイブをいくつかの動画に分割する
■ アーカイブをいくつかの動画に分割する場合の図。

動画の分割の代わりに、チャプターを設定し、任意の場所から視聴しやすくするのもおすすめです。

編集後、完成した動画をアーカイブ配信として公開します。このとき、イベント申し込み者にのみ視聴を限定したり、1週間など視聴期限を設定したりすることも可能です。また、メールを活用した視聴対象者への案内のような視聴促進の取り組みも併せて行います。

アーカイブ配信の実施パターン

「配信対象者や期限の制限無し/誰でも・いつでも」「視聴対象者の限定/特定の人だけ」「配信期間の設定/特定の期間だけ」

視聴分析

動画配信プラットフォームに備わる視聴分析機能により、アーカイブ配信を行った動画の視聴状況を把握できます。どの程度の数の視聴者が動画を見ているか、動画内のどの時間帯で離脱しているかなどを確認し、今後の動画配信に活用していきます。

5. アーカイブ配信の活用事例

当社お客様のでアーカイブ配信を活用いただいている事例をいくつかご紹介します。アーカイブ配信活用の参考にぜひなさってください。

【事例】 一般社団法人日本心血管インターベンション治療学会 様

ハイブリッド配信でのメディア発表会兼セミナーにおけるアーカイブ配信の活用事例です。

アーカイブ配信を、記者フォローおよび学会員向け情報共有に活用
参加者へのアーカイブ配信提供は、記事制作時の見直し視聴に役立ちます。あらかじめアーカイブ配信の実施を伝えておけば、セミナー本番は内容理解に集中いただけます。加えて、当日参加できなかった記者の方には視聴機会の提供となります。さらに学会員向けの情報共有にもなり、アーカイブ配信は様々な面で役立ちました。

【事例】 株式会社 時事通信社 様

「内外情勢調査会」講演会・懇談会における会員限定のライブ配信・アーカイブ配信の事例です。

アーカイブ配信は、社内向けのナレッジ共有にも貢献
「内外情勢調査会」では、ライブ配信後にEquipmediaを使ってアーカイブ配信もおこなっています。
加えて、他のイベント等のアーカイブ動画もEquipmediaにアップロードし、社内での共有に活用しています。
アーカイブ動画を社内に共有することで、情報共有に加え、イベント進行や映像演出などライブ配信の見せ方のナレッジ共有もできます。これは、他部門でのイベント運営の質向上に貢献しています。

【事例】 日本化薬株式会社 様

ハイブリッド参加型バーチャル株主総会を開催され、事後にアーカイブ配信をされた事例です。

株主総会後のオンデマンド配信(アーカイブ配信)により、本番に参加できなかった株主様へ事後の情報伝達が可能になります。
また、ホームページでのIR情報充実の観点でも動画配信は重要とされており、日本化薬様では、株主・投資家情報「株主総会」ページに約半年間(2023年12月まで)の予定で動画を掲載されています。

【事例】 シスメックス株式会社 様

海外向けを含むハイブリッド配信での学術セミナーにおける、アーカイブ配信の活用です。

アーカイブ動画の活用も強化
次年度のテーマは1年前に企画委員会の先生方によって決まります。それを受け秋には次回開催の案内・集客が始まります。
集客に合わせ配信を開始するのが、学術セミナーのアーカイブ動画です。
以前から「シスメックス学術セミナーサイト 会員ページ」に掲載していたのですが、積極的に活用はしていませんでした。
より多くの方に情報を届けていくためにはアーカイブ動画の活用も重要です。メールやチラシなど様々な方法を用いて、視聴を案内していく予定です。

6. 合わせて知っておきたい「DVR」

ここまで説明してきたように、ライブ配信後にアーカイブ配信を行うことで、「都合が合わずライブ配信に参加できなかった」「参加予定だったが急遽配信を見られなくなった」といった方へのフォローが可能になります。

しかしそこまでの状況ではなくとも、「ライブの配信開始時間に少し遅れる」「途中で離席してしまい一部を見逃してしまう」といった視聴者も少なくないでしょう。
このような時に有効なのがライブDVR機能です。同機能により、ライブ配信で「一時停止」「巻き戻し」「追いかけ再生」といったプレイヤー操作が可能になり、視聴利便性が向上します。

ライブDVRのイメージ図

ライブ配信の実施を検討されている場合は、アーカイブ配信に加えてDVRの活用も検討してみてください。

7. まとめ

この記事では、アーカイブ配信の概要やメリット・デメリット、具体的な実施方法について紹介しました。

アーカイブ配信を継続的に行ったり、一度に多数のアーカイブ配信を行ったりする場合には、動画ポータルサイトの活用が有効になります。動画ポータルサイトとは、情報伝達効果に優れた動画を一元管理しつつ、特定の対象者に向けてセキュアに動画を共有できるサイトのことです。

例えば、「Web会議のアーカイブが多くなりすぎて管理や活用がしにくい」という課題があるとします。Web会議は録画からアーカイブ化、共有までの流れは簡単である一方、日々数多く実施されることから本数が増えてくると管理や活用が難しくなります。動画ポータルサイトを利用することでWeb会議のアーカイブの一元管理がしやすくなり、全社的な共有・活用促進がかないます。

Web会議のアーカイブを動画ポータルサイトで一元管理する場合の図。

また「継続的に取り組む販促ウェビナー」「学会やカンファレンスなど大規模イベント」などでも、多数の動画を一か所にまとめつつ、分類して分かりやすく公開することや検索性などが求められます。こうした場合にも動画ポータルサイトは有効です。

当社では、アーカイブ配信に加え本記事で紹介した各種配信ができ、また動画ポータルサイトをノーコードで作成できる機能を備えた、法人向け動画共有・配信プラットフォーム「J-Stream Equipmedia」(EQ)を提供しております。
EQの機能「EQポータル」を使えば、ユーザー単位で分析可能な、認証型のポータルサイトをノーコードで簡単に素早く作成・公開できます。

EQポータルには、動画以外にもドキュメント(PDF/PPT)や画像の掲載も可能です。視聴ログは個人単位で詳細に取得、動画活用を成功へ導きます。
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