動画ファイルのフォーマット形式・コーデックや選び方解説

2022.07.29

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制作した動画をファイル共有したり配信したりする際には、複数あるフォーマットから形式を決める必要があります。フォーマット形式によって画質やファイル容量に差が出たり、再生できる環境が異なったりといったことがあるため、用途に応じた形式を選ぶのが重要です。本記事では、動画ファイルの保存で使用される代表的なフォーマット形式の種類と特徴の紹介、さらにフォーマット形式を選ぶ方法や注意点について解説します。動画制作や活用に向けたフォーマット形式選びに、ぜひ役立ててください。

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1. 動画ファイルの構成・保存の要素

動画ファイルのフォーマット形式を選ぶ前に覚えておきたい、動画ファイルの構成要素を解説します。

コンテナ

動画ファイルというのはひとつのデータのように見えますが、実は違います。動画は「映像」と「音声」がそれぞれコーデックという規格によって映像データ、音声データとなり、動画ファイル(「MP4」「AVI」等)という“入れ物”にひとつにまとめられています。
映像データと音声データを同梱できる動画ファイルのことを「コンテナファイル」と言います。コンテナファイルは種類によって、映像と音声以外の情報も同梱できます。

■ コンテナファイルのイメージ
コンテナファイルのイメージ

エンコード

エンコードとは、映像や音声をパソコンやスマートフォンなどで見られる状態に変換し、かつデータを圧縮する作業のことです。映像とは連続する画像(フレーム)の集まりで、これを短い時間でパラパラ漫画のように切り替えることで視覚的に動いているように見えています。静止画ファイルよりも膨大なデータ量となるため、エンコードで視覚的に影響が出ない範囲で色情報や動きを間引きデータ量を減らす「圧縮」をおこなっています。

コーデック

コーデックとは、映像や音声データをエンコード(符号化)/デコード(復号化)するプログラムのことです。映像コーデック(ビデオコーデック)と音声コーデック(オーディオコーデック)があり、動画ファイルのフォーマット形式(コンテナ)の種類によって対応しているコーデックに違いがあります。

さらに、使用したコーデックによって動画ファイルの性能や再生できる環境も異なります。

2. 動画ファイルのフォーマット形式の種類と特徴

ここでは、おもな動画ファイルのフォーマット形式の種類と特徴を解説します。

MP4

MP4は国際標準化機構(ISO)が策定した動画・音声データの圧縮方式の標準規格の一つで、拡張子は「.mp4」です。MacとWindows両方でサポートされていて、幅広いデバイスで再生できます。画質と圧縮率ともに高く、動画ファイルの一般的なフォーマット形式として利用されています。フォーマット形式に迷ったらMP4を選択すると良いでしょう。YouTubeのような動画共有プラットフォームのほか、Facebook、Twitter、InstagramなどのSNSに投稿するための動画のファイル形式にも向いています。

AVI

AVIはMicrosoft社が開発したフォーマット形式で拡張子は「.avi」です。さまざまなコーデックに対応しており、また高圧縮率や汎用性の高さなども特徴で、Windowsでの編集や再生・視聴にも向いています。AVIは、YouTubeでもサポート していますが、ファイル容量が大きくなりやすかったり、高圧縮時に品質が低下しやすかったりとといったデメリットがあります。

WebM

Googleが開発したオープンソース、ロイヤリティフリーのフォーマット形式で拡張子は「.webm」です。MP4とよく比較されます。MP4よりもやや画質は落ちるものの、圧縮率が高くファイルサイズを小さくできるのがメリットです。

MKV

MKV(Matroska Multimedia Container)はロシアで開発されたオープンソースのフォーマット形式で拡張子は「.mkv」です。MP4より多くのコーデックに対応しています。

AVCHD

AVCHDは、PanasonicとSONYのデジタルカムの動画エンコードのために開発されたフォーマット形式で、拡張子は「.m2ts」です。動画の解像度を失わずに保存でき、DVDやブルーレイ、SDカードなど様々な媒体に記録できます。

WMV

WMVはWindows Media Playerでの再生、保存のためにMicrosoft社が開発したフォーマット形式で拡張子は「.wmv」です。コピーガード機能であるDRM(デジタル著作権管理)が搭載されているため、著作物の動画ファイルのフォーマット形式に向いています。
但し、ストリーミングのサポート(Windows Server 2003)や、ユーザー向けWMV出力ソフト(Windows Movie Maker)のアップデートが既に終了しており、それに伴い各VODサービス(動画定額配信サービス)や動画配信プラットフォームでの入稿対応も終了しています。ストリーミングのサポート(Windows Server 2003)が終了しているため、実質2022年現在、商業展開はないでしょう。

MOV

MOVはApple社のQuickTime Playerのために開発されたフォーマット形式で拡張子は「.mov」です。Windows版QuickTimeプレーヤーは2014年のVer.7.7.9で更新終了済みですが、MOVのProresコーデックは放送業界向けの編集用コーデックでよく使用されているなど、第一線でいまだ活躍を続けるフォーマットです。
画質や圧縮率に関しては使用したコーデックに依存します。著名な共有メディアとしてはFacebook、YouTubeなどがMOVに対応していますが、品質の高い画像や音源を保存できる一方、ファイルサイズが大きいのがデメリットです。

FLV

Adobe Flash Player用にAdobe社が開発したFLASH形式のフォーマット形式で、拡張子は「.flv」です。Adobe Media Serverの開発終了にともない配信ではほぼ使われなくなり、2022年6月時点でFLVの動画ファイルはほとんど作成されていないでしょう。

3. 映像コーデックの種類と対応する動画ファイルのフォーマット形式

動画ファイルを圧縮して保存するには、動画ファイルのフォーマット形式に対応している映像コーデックを選ぶ必要があります。おもな映像コーデックの種類と特徴を解説します。

H.264

国際電気通信連合(ITU)と国際標準化機構 / 国際電気標準会議(ISO/ IEC)の Moving Picture Experts Group(MPEG)によって開発された映像コーデックです。ほぼすべてのデバイスで再生可能、低ビットレートでも画質が良くニコニコ動画やYouTubeでも推奨されています。一方再生時の端末側の負荷が大きく、4K動画やHDRコンテンツには不向きです。

H.265

H.264の後継コーデックです。圧縮効率の向上、および8K解像度への対応を目的に開発されました。ただしロイヤリティに関する不明瞭さを問題とする声もあります。また、2022年6月現在、Chrome、Edge、Firefoxといった主要ブラウザはH.265に対応していません。

VP9

Google社が開発したオープンソースの映像コーデックです。YouTubeやChromeブラウザ、Androidスマホ、Mozillaなどのパソコンブラウザ、新しいiOSデバイスでサポートされています。ブラウザやデバイス間での互換性が高いのが特徴です。

AV1

非営利団体のAOMediaによって開発された、オープンソースかつロイヤリティフリーの映像コーデックです。高い圧縮率からYouTubeでも採用され、GoogleやApple、Amazon、MicroSoftなどの有名IT企業も支持を表明しています。次世代の標準規格としてコーデックの主流となることが期待されています。

フォーマット形式とコーデックの対応一覧表

ここまでご紹介した映像コーデックの一覧です。

フォーマット形式(カッコ内は拡張子)対応している代表的な映像コーデック
MP4(.mp4)H.264、MPEG-4
AVI(.avi)H.264、MPEG-4、DivX、Xvid
WebM(.webm)VP8、VP9
MKV(.mkv)H.264、MPEG-4、WMV、VP8
AVCHD(.m2ts)H.264、MPEG-4
WMV (.wmv)WMV9
MOV(.mov)H.264、MPEG-4、MJEG
FLV(.flv)VP6、H.263、H.264

前述したように、動画は「映像」と「音声」がそれぞれコーデックという規格によって映像データ、音声データとなり、動画ファイルという“入れ物”にひとつにまとめられています。実際には上記に加え、AAC、HE-AAC、MP1、MP2、MP3、MPEG-4 ALS、TwinVQ、CELPなどの音声コーデックも選択する必要があります。

4. 動画ファイルのフォーマット形式の選び方

ここからは、動画ファイル保存の際のフォーマット形式の選び方を解説します。

用途に応じて選ぶ

動画を活用するシーンや用途に応じたフォーマット形式を選びましょう。
たとえばYouTubeでは、動画をアップロードする際にYouTube側が自動的に配信に適した状態に変換するため、YouTubeがアップロード時にサポートしているフォーマットであればどの形式でも問題ありません。自社のWebサイトの動画コンテンツやSNSにアップしたいときには、汎用性の高いMP4が向いています。

プラットフォームや再生環境に対応したものを選ぶ

動画を視聴するプラットフォームや再生環境に対応したファイルのフォーマット形式を選びましょう。たとえばAVIファイルは、基本的にはWindowsで再生できてもMacでは再生できません。対応しているものでもファイル形式によって再生時の動画の動きが変わることがあるので、極力、実際の動作確認までおこなっておくほうがよいでしょう。

5. 動画ファイルのフォーマット形式の注意点

最後に、動画ファイルを取り扱う上で覚えておきたい注意点を解説します。

フォーマットの変換を繰り返し行わない

何らかの理由でフォーマット形式を変換したいときには、エンコーダーを使用します。ただし、ひとつのファイルに対して変換を繰り返したり、あまり広く使われていないような無料のエンコーダーを使ったりすると動画の画質が劣化する原因となるため注意しましょう。なお一度フォーマットを変換した動画ファイルを、フォーマットおよび品質まで含めて元に戻すことは、基本的にはできません。

同じフォーマット形式でもコーデックが異なると再生できない

同じフォーマット形式を持つ動画ファイルを同じプラットフォームで視聴しようとしたところ、一方は再生できて一方は再生できない、ということがあります。これはファイルのフォーマット形式が同じであっても、コーデックが異なることが原因です。視聴環境に対応したコーデックが入っていれば再生できますが、コーデックが入っていないと再生できません。再生できない動画ファイルはコーデックの再調整が必要ですが、表面上では動画ファイルのコーデックが何であるかを確認することは不可能です。

コーデックが分からないなどのトラブルに合ったとき、気軽に試せるのが無料のチェックソフトです。Web検索サイトで「無料 コーデックチェッカー」などと検索すると様々なものが出てきます。機能や評判などを参考に選ぶと良いでしょう。

6. 動画ファイルのフォーマット形式は最適なものを選ぼう

動画ファイルのフォーマット形式や映像コーデックの種類と特徴、選び方や注意点を解説しました。制作した動画の再生環境や用途に応じて適したフォーマット形式は異なります。事前に確認してから動画を準備しましょう。例えば、動画配信プラットフォームにアップロードするのであれば、利用するサービスのマニュアルなどを確認すると良いでしょう。
下記は当社の動画配信プラットフォーム「J-Stream Equipmedia」 の例です。

参考:Equipmediaカスタマーサイト

なお当社では、1コンテンツからエンコードサービスを行っています。エンコードサービスでは、パソコン、スマートフォン、タブレット、フィーチャーフォン、Hybrid CastなどのTV向け配信をはじめ、様々な端末への配信に向けて幅広いコーデックに対応しており、動画素材の特徴や対象端末にあわせて適宜必要なエンコードの設定・調整を行っていますので、お気軽にご相談ください。

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