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2017.09.13

手軽&自社スタッフだけで実施する、ライブ配信の手順とポイント

エンターテイメントや新製品発表会などのイベント中継、従業員・代理店向けの情報共有・勉強会やオンラインセミナーなど、様々なシーンで活用ができるライブ配信。
従来ライブ配信の実施には、外部専門スタッフを手配したり、自社に専門スタッフや機材を配置・導入するのが普通でした。
しかしYouTube Liveやツイキャスの登場、Facebook、LINE、Instagramといった各種SNSでのライブ配信機能の実装、さらに当社動画配信プラットフォーム(J-Stream Equipmedia)でも全プランでライブ配信が使えるようになるなど、ライブ配信が身近になるにつれ、専門スタッフに頼らない手軽なライブ配信に注目が集まっています。
そこで今回は、「これからライブ配信に取り組みたい」という企業様に向けて、手軽に自社スタッフだけで実施する上で必要な、手順とポイントを解説します。

(例)演者1名と資料を映したセミナーのライブ配信

なお解説は、上の写真のような「演者1名と資料を映したセミナーのライブ配信」を想定して行います。PCからスクリーンやディスプレイに資料を表示し、演者と一緒にビデオカメラで収録するこのスタイルは、セミナーだけでなく社内向け情報共有や勉強会でも使える、便利な鉄板のスタイルです。

1.ライブ配信の基本

本題に入る前に、ライブ配信の基本を押さえておきましょう。

・構成
ライブ配信サービスや機材選定、機材数によって異なりますが構成は以下となります。

演者など配信対象をカメラ・マイクで収録し、エンコード(ライブ配信に適した形式やネットワーク帯域に変換)を経て、インターネット回線でライブ配信サーバーにデータを送信し、様々な端末や場所で視聴されます。

・特長
あらかじめ制作した動画をいつでも見られるオンデマンド配信と比べて、ライブ配信は即時性があるため、最新の情報を届けることができます。またリアルタイムの配信なので臨場感や一体感があり、視聴者との関係性を強化できるメリットがあります。

・活用シーン
スポーツや音楽などのエンターテイメント、新製品発表会のイベント中継、決算報告会や株主総会、オンラインセミナーなど社外向けでの活用や、従業員や代理店といったインナー向けの情報共有や勉強会など、数多くの活用シーンがあります。

・ライブ配信サービス
ビジネス向けからSNSまで多様な形態で提供されていますが、ライブ配信サービスは目的によって使い分けることができます。YouTube、LINE、ツイキャスなどSNS系のサービスは、拡散力が強いのが特長です。既存だけでなく、新規ユーザーへの幅広いリーチを目的とする場合に向いています。
SNS内での配信ではなく、自社が管理するWebサイトでライブ配信をしたい場合や、会員向けセミナーや社内情報共有といった、視聴者を限定した配信の場合は、ライブ機能の付いたビジネス向け動画配信サービスを利用するのが通常です。

2.主な設備・必要機材

・会場(会議室など)
ライブ配信を行う会場は、できるだけ静かな部屋を確保します。本番前には、音が反響しないかどうかも確認しておきましょう。部屋の広さや壁の材質によって音の響き方は異なりますが、部屋の中で手を叩くと反響具合を確認できます。
また、ライブ配信中は部屋だけでなく廊下や隣の部屋で発生する音を拾ってしまう恐れがあるため、ライブ配信を行うことを事前に周囲に告知するとともに、張り紙で音を立てないよう掲示し、協力を得るとよいでしょう。
ただし、緊急車両のサイレンや突発的な音は防ぎきれません。しっかりと防音したい場合は、防音設備のある部屋の準備や、収録スタジオの利用が必要です。

・カメラ
最近は5万円前後で高品質・多機能な家庭用ビデオカメラが購入できます。その場合は、HDMI接続ができるものを用意しましょう。HDMI接続は、ビデオカメラで撮影した映像をテレビにつないで再生するときなどに便利ですが、今回は後で解説する「エンコーダー」という機器に接続するために使います。
ビデオカメラ以外に、タブレットやスマートフォンを使うことも可能です。

・三脚
材質と耐荷重によって価格が変わりますが、7,000~10,000円くらいを目安にビデオカメラ用のものを選びましょう。
ビデオカメラ用の三脚は、動画撮影特有の左右や垂直方向にカメラを振る動きがしやすくなっています。また三脚に付いたリモコンで「ズームイン/アウト」といった操作ができる製品を使うと、「まずは演者を中心に映し、次に資料側にカメラを振る」といった動きや、「まずは引きの絵から始めて、あとでズームインする」といった動きがしやすくなります。

・マイク
演者の手がカメラに届くほど近い場合を除き、聞き取りやすいクリアな音声で配信するためには、マイクの購入を検討したいところです。5,000円くらいのもので問題ありません。マイクを手に持ったままでは話しにくいという場合は、マイクスタンド(数千円)も用意しましょう。
演者が動き回るような場合は、ワイヤレスのマイクもあります。ワイヤレスのピンマイクなら両手が自由に使えます。ただし、ワイヤレスマイクは電波が一瞬途切れることもありますのでご注意ください。
観客ありのイベントをライブ配信する場合は、観客からの雑音により演者の声が聞き取りにくくなるため、カメラとの距離が近い場合でもマイクの使用をおすすめします。

・PC+資料投影機器
PCは、講演資料の表示はもちろん、エンコーダーの設定、ライブ配信設定・視聴確認などにも必要です。ノートPCを使用する場合は、講演中にバッテリー切れが起きないよう、電源に接続しておきましょう。
資料を投影するための機器は、カメラと撮影方法によって異なります。詳しくは後で解説しますが、「プロジェクター+スクリーン」または「大型ディスプレイ」が必要となります。

・エンコーダー
カメラで撮影した映像出力をライブ配信するには、エンコード(インターネット伝送に適した形式やビットレートに変換)が必要です。これを行うのがエンコーダーという機器で、エンコードを行うためのソフトウェアが入っています。最近では、コンパクトで使いやすいエンコーダーが4万円弱で発売されています。
タブレットやスマートフォンで撮影からライブ配信まで行いたい場合は、端末にライブ配信用のアプリをインストールしておきます。そのアプリ自体にあらかじめ、エンコードソフトが組み込まれているので、ハードウェアとしてのエンコーダーの準備は不要です。

・インターネット回線
エンコーダーから、ライブ配信サービスの配信サーバーへデータを転送するには、必要速度を満たしたインターネット回線が必要です。インターネットには「上り(アップロード)」と「下り(ダウンロード)」の回線速度がありますが、ここで指しているのは上りの速度です。
必要な回線速度は、収録した映像をどれだけ高画質で送信するかによって変わってきます。スポーツ中継のように動きが激しいものや、より鮮明に見せたいものには1Mbps程度の画質が適しています。資料を中心としたセミナーであれば、中程度の画質(500kbps程度)で充分ですので、実効速度で2.5Mbps以上を維持できるよう準備します(bpsとは通信速度の単位で、1秒間に何bitのデータを転送するかを表します)。
社内に引かれたインターネット回線をWi-Fi化している場合は、Wi-Fiルーターからの距離が遠かったり障害物があると、電波が届きづらくなりますので、会場検討の際に位置を確認しましょう。
さらに失敗できないライブの場合は、インターネット回線を専用で用意することをおすすめします。共用のインターネット回線の場合、ライブ配信中に別の従業員が大容量ファイルのアップロードをすると、ライブ配信に悪影響を与えますので注意が必要です。

3.実施の流れ

初めてのライブ配信に、ぶっつけ本番で臨むことは控えましょう。リハーサルでしっかり準備や確認、経験を積んでから本番へ臨みます。

・リハーサルに向けて

  • (1)企画…ライブ配信の目的、配信内容、使用するライブ配信サービス、集客方法、必要人員などを明確にします。
  • (2)準備…会場検討・手配、機材や回線、進行台本・講演資料などを準備します。進行台本は大まかに、開始のあいさつにはじまり、セミナー趣旨や概要・時間配分の案内の後、セミナー本編に進み、本編終了後は、まとめや振り返り、締めの挨拶を経て、セミナー終了となります。それぞれの項目で話す原稿を用意しておきましょう。
  • (3)リハーサル…できるだけ本番と同じ条件で実施し、問題点の洗い出しや解決を行います。ライブ配信に関する設定は、ライブ配信サービスのマニュアルに従って行いましょう。

リハーサルは、演者+1名(カメラ担当兼タイムキーパー、配信チェックなど)、計2名以上での実施がおすすめです。スムーズかつ安定して実施できるよう、リハーサルは納得いくまで何度も行います。配信確認の際はライブ視聴用のURLを開いて、「音が聞こえやすいか」「資料は見やすいか」など視聴者目線でチェックをしていきましょう。あわせて、セミナーの流れや理解のしやすさ、面白さといった講演内容の質もチェックしていきます。

・本番に向けて

  • (1)集客…自社メディア内でライブ配信を行う場合は、顧客や従業員に向けてメールなどで告知を行います。
  • (2)準備…前日または当日、余裕をもって準備と確認を行います。レイアウトや配線を行う際には、人の動きも考え「機材につまずかない」「ケーブルにひっかからない」「電源やプラグが勝手に切れない/切られない」ようにします。具体的には、床の上のケーブルであれば、マットを被せてつまずきにくくします。重要な電源は、誰かが間違って抜かないように注意書きをしたり、触れないようにカバーをしたりします。
  • (3)直前…当日(場合によっては前日)、視聴対象者にライブ視聴用のURLを送付します。ライブ配信で避けたいのは、視聴者側で発生する「ライブが見られない」という状況です。当社の場合、端末やブラウザのバージョン、回線など視聴環境の確認ができるチェックツールを用意しています。こういったツールを視聴者に事前に案内しておくとよいでしょう。
  • (4)本番…本番の少し前からライブ配信を開始しておき、定刻になったらセミナーを開始するとスムーズです。

4.カメラと撮影方法

演者1名と資料を映したセミナーの場合、大きくは3つのパターンに分けられます。

・(1)プロジェクターで資料を投影しビデオカメラで収録する

プロジェクターで資料を投影しビデオカメラで収録する場合、資料を見やすく撮影するために部屋を暗くすると、演者の表情や仕草が分かりにくくなります。セミナーでは演者の表情や仕草も、内容理解や信頼感醸成にとって重要な要素です。部屋の暗さを控えめにしてテスト撮影し、納得がいかない場合は次のパターンも検討してみましょう。

スクリーンなど四角いものを撮影する際に悩ましいのが、台形になってしまったり、水平にならなかったりといった資料の歪みです。
被写体の中心にカメラ位置を合わせ、三脚の水平器やカメラモニタで状態を確認しながら調整していきます。さらに、部屋の広さにもよりますが、できるだけ被写体から離れた位置にカメラを設置し、ビデオカメラのズーム機能で拡大して撮影したほうが歪みにくくなります。
ビデオカメラはライブ配信の始めから最後まで固定でも構いませんが、「2.主な設備・必要機材」の「三脚」でも解説したように、「まずは演者を中心に映し、次に資料側にカメラを振る」など、動かすのもよいでしょう。固定の場合に比べて、難易度は上がりますので練習が必要です。

・(2)大型のディスプレイに資料を投影しビデオカメラで収録する

大型のディスプレイに資料を投影しながら、その傍で演者が講演する方法です。部屋の照明は点けたままで収録します。資料の白い部分が青っぽく映ってしまう場合は、ビデオカメラの「ホワイトバランス」を調整することで、自然な色味にできます。

部屋の照明が暗い場合、ディスプレイの明るさと演者部分の明るさをうまく合わせる必要があります。まずはディスプレイの設定調整で明るさを下げてみましょう。ビデオカメラ側でも明るさの調整はできますが、やりすぎると資料が見にくくなってしまいますので注意が必要です。
こういった調整をしても演者が暗く映る場合は、照明を足し部屋を明るくします。LED照明は3万円程度から購入できます。

水平や歪みの調整、画面のズームは、先ほどの「(1)プロジェクターで資料を投影しビデオカメラで収録する」を参考にしてください。ズームイン/アウトが自在に操れると、資料をディスプレイに投影する以外に、フリップや模型といった小物を使った説明ができ、演出の幅が広がります。

・(3)タブレットやスマートフォンを使う
タブレットやスマートフォンを使う場合も、ビデオカメラ同様にスクリーンやディスプレイに表示した資料と、演者を同時に収録します。端末は、フォルダーを使い三脚に固定します。
アプリによりますが、演者を撮影しながらその端末内で資料を操作できるものもあります。この場合、部屋の明るさは資料の見やすさに影響しませんし、演者の表情もきちんと映ります。

(例)スマートフォンを使ったライブ配信(EQライブキャスト)

ただし、本来電話機であるスマートフォンを使用する場合は、いくつか注意が必要です。ライブ配信中に電話がかかってきて、ライブが停止してしまっては大変です。「Wi-Fiは使えるが電話は使えない状態」に設定しておきます。
またライブ配信停止に影響しないとしても、メールやアプリの通知は気が散ってしまいます。万一間違って起動させてしまうとライブ停止の原因になりますので、作動しないように設定しておきたいところです。

5.その他

ライブ配信以外に、「忙しくて視聴できなかった」「もう一度内容を見直したい」といった方のために、アーカイブ動画を配信するのもおすすめです。アーカイブ動画配信を実施する場合は、あらかじめライブ配信時に同時にアーカイブが作成されるよう設定する必要があります。詳しくは利用するライブ配信サービスのマニュアルを確認しましょう。
また、ライブやアーカイブの配信ログを確認し、配信数など結果の共有や次の施策への活用をしていきます。

以上、「これからライブ配信に取り組みたい」という企業様に向けて、手軽に自社スタッフだけで実施していくのに必要な、手順とポイントを解説しました。
最後に、「でもやっぱり、いきなり自分たちだけでやるのは大変」「いろいろ不安」という方に、いくつかの方法を案内させていただきます。

・社内向けでライブ配信をやってみる
部署や範囲を限定したライブ配信や、朝礼やミニ勉強会など短時間で終わる内容からまずやってみる案です。社内向けかつ短時間のライブ配信で経験を積んでから、長時間やお客様向けのライブ配信を実施してみましょう。

・プロのサポートを受ける
自分たちだけで始めるのではなく、プロの支援を受けることでよりスムーズにライブ配信の環境構築やノウハウの習得を目指す方法です。当社でもサポートメニューを用意していますので、ご興味のある方はお問い合わせください。

・収録スタジオを使ってライブ配信をしてみる
「まずはライブ配信自体を体験したい」「プロの機材やオペレーションを見てみたい」といった場合におすすめです。ライブ配信に必要な設備やオペレーターが揃っているスタジオなら、初めてでも安心です。当社では2017年11月末までスタジオ利用料が20%OFFになるキャンペーンを実施中です。

・自社会議室でバーチャルスタジオ撮影をする
通常、会議室で撮影すると部屋の壁が味気なかったり、資料撮影の難しさがあったりします。当社「リモートバーチャルスタジオ」なら、グリーンバックを一枚ご用意いただくだけで、バーチャルスタジオと同程度の映像がライブ配信でき、資料の見やすさやセミナーの印象が向上します。
利用の際は、お客様がグリーンバックの前に立った演者をタブレットやスマートフォンで撮影し、撮影データを弊社の編集スタジオに送信していただきます。スタジオでは、オペレーターが演者の映像と講演資料をお好みのCG背景上に合成します。演者と資料を切り替える演出(スイッチング)や、演者名などのテロップ表示も可能です。

いかがでしたでしょうか。ぜひ、この機会にご自身の手でライブ配信にチャレンジしてみてください。

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