CDNとは? ~ノンエンジニア向けにわかりやすく解説~

2022.06.20

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アクセス集中対策

CDN

Webサイトが重い、遅い、表示できない、といった課題を解決しようとネット検索を繰り返すと、CDNという言葉に出会うことがあるでしょう。本格的な解説を苦労して読み進める前にざっと特徴をつかむことで、まずは課題に対する効果が期待できる技術かどうか確認しましょう。本記事ではエンジニアではない方にも理解頂ける内容で、CDNとは? といった基本に加え、その用途や金額、比較ポイントなどについてわかりやすく解説します。

1. CDNとはどういう意味?

CDNはContent Delivery Network(コンテンツ デリバリー ネットワーク)を省略した言葉です。一般的に略称の「CDN」で呼ばれます。読んで字のごとく、インターネット上で公開されるWebサイトなどのコンテンツのデリバリー、つまり閲覧者に対するコンテンツの配信のために利用されるサービスです。

インターネット技術の文脈で使われる「ネットワーク」とは、パソコンやスマートフォンなどの通信端末、またはサーバーなどが、ケーブルや電波などを用いて相互に接続されていて、情報のやり取りをすることが出来る状態となっている仕組みのことを指します。
私たちが普段スマートフォンを通じて情報を得ることができるのも、スマートフォンがネットワークに接続されていて、インターネットを通じて私たちが欲しい情報が格納されているサーバーと繋がっているためです。
コンテンツ デリバリー ネットワークとは、この営みを最適化させるために利用されるネットワークを提供するサービスということになります。

2. CDNはどのような仕組み?

私たちがパソコンやスマートフォンを使ってWebサイトなどのWebコンテンツを閲覧しようとする時、Webブラウザなどを通じてそのコンテンツが配信されているWebサーバーを探してアクセスし、サーバーから情報をダウンロードするという流れが発生しています。
サーバーは私たちコンテンツ閲覧者からの、コンテンツへアクセスしたいという要求に応答しています。「サーバー」とは応答として情報を「提供する者」という意味の名付けです。

Webコンテンツ閲覧とサーバーの関係

この要求と応答の流れが滞ってしまう場合があります。サーバーの処理能力にも限界があるので、あまりたくさんの要求を一度に受けすぎてしまうと、応答に平常時よりも時間を要したり、応答不能な状況に陥ってしまったりすることがあります。人気のあるWebコンテンツにアクセスしようとして、表示が完了するまで時間がかかったり、エラー画面が表示されてしまったりした経験は誰しもあるでしょう。その時はサーバーが一度にたくさんの要求を受けてしまって、応答が追い付かない状態になっている可能性があります。

サーバーにアクセスが集中した場合のイメージ図

3. CDNはサーバーの応答を肩代わりすることができる

前述したように、応答が追い付かない状態になっている時、CDNはコンテンツの配信のために最適化されたネットワークを提供します。Webコンテンツを配信する事業者はCDNを利用することで、サーバーの応答過多な状況を改善し、安定した配信を実現することが出来ます。
Webコンテンツの閲覧を要求する私たちと、応答するサーバーという2者の関係のちょうど中間にCDNは配置されます。

CDNとサーバー、クライアントの関係図

CDNはサーバーに対してコンテンツを要求します。サーバーがその要求に応答してコンテンツを提供すると、CDNは提供されたコンテンツをキャッシュ(コピー)して保持します。CDNを利用している時、私たちがコンテンツの閲覧を要求すると、サーバーではなくCDNが応答して、キャッシュしている情報を提供してくれます。このようにCDNは、サーバーに成り代わることで、応答過多な状況における処理の負荷を肩代わりしてくれるのです。

CDNは分散されたキャッシュサーバー群によるネットワーク

CDNはたくさんの応答の要求に対応できるよう、地理的に分散配置された複数のキャッシュサーバーによって構成されています。CDNは単一のサーバーのことではなく、複数のサーバーによってネットワーク化されたサービスのことを表します。

CDNは配信の高速化にも貢献する

CDNを利用することで一般のサーバーだけを利用している時よりも配信能力は高まります。また前述の通り複数のキャッシュサーバーが地理的に分散配置されているため、例えば東京からのアクセスには東京のキャッシュサーバーから、大阪からのアクセスには大阪のキャッシュサーバーから、というような、最短経路を考慮した配信を行うことも可能です。このような機能により、CDNはコンテンツへのアクセスの高速化に貢献するので、SEOを意識したニーズもあります。

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4. CDNはどんな時に使う?

CDNの用途を端的に表現すれば、インターネット上で公開されるWebコンテンツに対して平常通りにアクセスできる状態を保つためのものです。
以下のような時、平常通りにアクセスできない状態になりやすいと言えます。

  • 広告などによって集客を行った時
  • 容量の大きなコンテンツを配信する時
  • 通販サイトなど直接の利益に関係するWebサイトを配信する時
  • 社会生活に必要な情報を提供するWebサイトを配信する時
  • 予測できない事象が起こった時

ひとつずつ解説します。

広告などによって集客を行った時

ニュースポータルサイトなどで広告を配信すると、広告をクリックしたユーザーからのアクセスが増加します。アクセスが増加すれば自ずとサーバーの応答にかかる負荷も増加するので、平常通りのWebサイト配信に支障が出る場合があります。せっかく広告を出したのにWebサイトへアクセスできないのでは、広告費の無駄遣いになってしまいます。

他にもSNSでフォロワーに対してあるWebコンテンツへのアクセスを呼び掛けた時、テレビでCMが流れた時や番組内で取り上げられた時などにも、関連するWebサイトへのアクセスは増加する場合があります。アクセスの増加は販売促進などの観点から言えば絶好の機会ですが、それによってたくさんの負荷を抱えることになるサーバーへのケアを忘れてはいけません。

広告キャンペーンでサーバーにアクセス集中が起こるイメージ図

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容量の大きなコンテンツを配信する時

ファイル容量の大きなコンテンツを配信する時には、当然容量の小さなファイルを配信する時よりもサーバーには大きな負荷がかかります。スマートフォンのゲームアプリで利用されるファイル、ソフトウェアの更新データなど、容量の大きなコンテンツを配信する時は、サーバーにかかる配信の負荷を軽減する対応が必要になります。

関連事例

通販サイトなど直接の利益に関係するWebサイトを配信する時

通販サイトにアクセスしづらい状態になってしまうと、その時間分商売が出来なかったことになってしまいます。前述の広告やメディア露出などによって、取り上げられた商品を購入することが出来る通販サイトが一時的に繋がりにくくなることは珍しくありません。

関連事例

社会生活に必要な情報を提供するWebサイトを配信する時

例えば地震や台風などの天災が起こった時、私たちは自らが居住する地方自治体のWebサイトへアクセスし、被害や対応の状況を確認することがあります。この時得られる情報は市民にとって非常に重要な情報ですが、この時もアクセス過多によるサーバーの負荷が懸念されます。
他にも電気、水道、交通などの重要な社会インフラを提供する事業者のWebサイトなどでは緊急時にアクセスが不安定になる場合があります。

関連事例

予測できない事象が起こった時

メディアによるニュース情報はインターネットにより驚くべき速さで共有、拡散されていきます。予測できないニュースや社会的に影響の大きい突然の出来事などによって、思いがけず自社のWebサイトへアクセスが集中してしまうこともあります。何かあってからではなく、平時からの備えとしてCDNの導入を検討するケースもあります。

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5. CDNはポピュラーなサービス?

CDNによって解決できそうな課題を持ってはいるが、よく知らない技術を利用することに抵抗のある方もいらっしゃるでしょう。CDNは信頼するに足るサービスなのでしょうか?

CDNは既に多くの企業で活用されている伝統的なサービス

CDNは1990年代に登場したサービスであり、今日に至るまで様々な技術を取り込みながら成長を遂げてきました。CDNという仕組み自体は目新しいものではなく、インターネットで用いられる技術としては伝統的なものであると言えます。
あるWebサイトにおいてCDNが使われているかどうかについては、非公開とされる情報ではないため、容易に調べることが出来ます。2022年6月7日現在の日経225銘柄のコーポレートサイトを当社にて調査したところ、その半数を超える130サイトで何らかのCDNを利用していることが分かりました。CDNは、市場を代表する各企業においても信頼され利用されているサービスであると言えるでしょう。

日経225銘柄のコーポレートサイトのうち、CDNを使用している割合のグラフ

CDNは自治体での利用も進む

総務省は、都道府県と市区町村のサーバーなどに対する高度なセキュリティ対策を実施すべく、次期自治体情報セキュリティクラウドと呼ばれるクラウド環境の構築を推進しています。総務省はCDNを「住民への継続的な情報発信のために、Webサーバーの負荷分散をする」用途として、構築の必須要件の一つに指定しています。
(出典:次期自治体情報セキュリティクラウドの標準要件の決定について(令和2年8月18日)
以上のことから、CDNは非常に一般的かつ信頼に足る技術であると言えるでしょう。

6. CDNの金額はどれくらい?

CDNは導入の検討を躊躇するほど高価なサービスという訳では必ずしもありません。CDNにはいくつかの課金根拠があり、CDN事業者によってどの課金根拠を採用しているかが異なります。価格自体は概ね各事業者で大きな差はなく、サービスの利用規模にもよりますが、おしなべて非常に高価なサービスではありません。

データ転送量による課金

前述の通り、CDNは私たちの要求に応答してコンテンツを配信してくれます。この時の「CDNからどれくらいの量のコンテンツが配信されたのか」という点がよく課金根拠になります。

データ転送量による課金

具体的には1GBのデータ転送あたり○○円という形式で見積もられますが、これはおおよそ数円~10数円程度で設定されていることが大半です(2022年6月現在)。例えば1GBあたり10円で、月間に1,000GBのデータ転送があった場合であれば、その月の請求金額は10,000円ということになります。データ転送量が多ければ多いほど、1GBあたりの金額は小さくなる料金メニューを提示している事業者が多いでしょう。

データ転送量による課金にはコミット型と従量型の2種類が存在します。コミット型は予め月間のデータ転送量と利用費を定め、毎月決まった額の料金をCDN事業者へ支払うものです。定めたデータ転送量を超過してしまった場合には超過費用の支払が必要になります。
従量型はデータ転送1GBあたりの料金のみを定めて契約し、使った分だけ料金を支払うものです。CDN事業者によってどちらの形式を採用しているか、両方採用しているか、条件付きで両方採用しているか、など様々です。どの方法が最適かについては配信するコンテンツの性質にもよりますので、CDN事業者からのアドバイスを受けるべきでしょう。

リクエスト数による課金

私たちがサーバーに対してコンテンツの閲覧を要求することをリクエストと呼びます。このリクエストをCDNが何回受けたかという数値が課金根拠となる場合もあります。リクエストは、例えばhtml、js、CSS、画像ファイルなど、Webサイトを構成するすべてのコンテンツに対して行われるので、その回数の合計が課金根拠となります。いわゆるページビューの回数とは異なる点に注意が必要です。この課金根拠を用いているCDN事業者の多くは、おおよそ10,000リクエストあたり1円前後程度と設定しています。(2022年6月現在)

サポートによる課金

CDNの導入と運用においては、CDN事業者による専用のサポートを受けた方が安心であり、また円滑である場合が多いでしょう。サポートの内容にも、メールフォームからの対応のみ受け付けるものから、CDN事業者のエンジニアが必要な設定を代行してくれるものまで様々です。
多くのCDNが顧客による操作と設定作業により利用を開始できるようになっていますが、CDN特有のノウハウや知見をもったエンジニアのサポートを受けられると安心して利用することが出来ます。CDN事業者各社様々な形態で顧客サポートを行っていますが、顧客ごとの個別サポートは有償である場合が多いので、導入を検討する際にはサポートオプションのメニューも確認すべきでしょう。

7. CDNを選ぶときのポイントは?

CDN市場には国内外を含めて約20社以上のサービスベンダーが存在します。配信したいWebコンテンツに対して最適なサービスを選ぶことは難しいでしょう。ベンダーを選択する際に考慮すべきポイントとして以下のような要素が挙げられます。

  • 国内事業者か海外事業者か
  • 配信拠点と規模
  • 料金体系
  • サポート体制

ひとつずつ解説します。

国内事業者か海外事業者か

日本国内における配信に特化した事業者と、世界規模で配信拠点を持つ事業者が存在します。もし海外のユーザーにもアクセスさせたいコンテンツを配信する場合は、世界に拠点を持つグローバルな事業者の方が配信能力は優れていると言えます。例えば国内のユーザーをターゲットとする広告施策においてCDNを利用する場合であれば、国内事業者のCDNサービスの導入も検討出来るでしょう。

また特に日本国内をターゲットとしたコンテンツの配信を行う場合は、日本で管理されていて、日本円で購入でき、日本人からの導入支援を受けることが出来るCDNを選択すると、管理運用上の利便性が高い場合があります。海外事業者の場合は料金の単位がドルであったり、サポートの問い合わせをすると事業者の本国法人への確認が必要であったりと、不便を感じる場合もあるでしょう。

配信拠点と規模

CDNの配信能力も当然無限ではありません。また配信拠点についても、例えば東京、大阪にキャッシュサーバーを配置しているCDNもあれば、加えて名古屋にも拠点があるというCDNもあるでしょう。世界規模で見れば更に拠点数と配置はCDNによって大きく異なります。CDNと銘打って提供されているサービスであれば概ね心配はありませんが、もし大量かつ高画質な画像や動画、ソフトウェアやアプリケーションの更新ファイルなど、大型なコンテンツの配信を検討している場合は、そのCDNの配信能力を予め確認する必要があります。
反対に、管理上の都合で海外の配信拠点にコンテンツがキャッシュされることを避けるため、あえて国内に配信拠点を閉じたCDNを選択するケースもあります。

料金体系

前述のようにCDNにはいくつかの料金体系があり、CDN事業者によってどのような体系を用意しているかが異なります。例に挙げた以外の課金根拠が存在する場合もあれば、用途を限定するなどの条件によって特別なプランを用意していることもあり、より経済的であるかという観点でCDNを評価する必要も当然あるでしょう。

サポート体制

CDNは特別目新しいサービスではありませんが、導入や運用において特別なノウハウが必要な場合もあります。特に非技術部門のニーズによってCDNの利用を検討する場合であれば、CDN事業者から受けられるサポート体制は注目すべきポイントです。
サポートサイトの公開のみ、メール問い合わせへの対応のみ、電話対応可能、直接の面談によるコンサル対応可能、CDNエンジニアによる設定代行まで可能など、CDN事業者によってサポート出来る範囲は異なります。またその対応が無償であるか有償であるかも異なります。
更に国内事業者と海外事業者では、やはり受けられるサポートの内容や質は異なるでしょう。サービスの導入に際してどのような支援がCDN事業者から受けられるのか、それは有償なのか無償なのかについて、予め確認しておく必要があります。

以上、CDNとは? といった基本に加え、その用途や金額、比較ポイントなどについて解説しました。Jストリームでは経験豊富な専任エンジニアと、柔軟な契約形態をご提案する営業担当によってサービスをご案内します。技術知見に自信のない方もお気軽にお問合せ下さい。

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Jストリームは日本国内のCDN事業者として20年以上のサービス提供実績があります。Jストリームが提供するCDNサービス「J-Stream CDNext」は大手メディアサイトからゲームアプリ、地方自治体のWebサイトまで様々な用途で利用されており、安定したコンテンツ配信環境を提供しています。J-Stream CDNextは純国産サービスであり、サービス自体の運用はもちろん、導入時・導入後の支援も国内の自社スタッフにより対応します。料金体系もコミット制、従量制、用途別の特別プランなど様々用意しており、用途やニーズ、ご利用条件などを詳しくお聞かせいただきながら、最適なご提案を行います。

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