映像表現を革新させたドローン。規制が進む日本でも、“屋内空撮”がある

2015.09.17

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昨今、注目を浴びるドローンは、運輸業や農業など幅広い業界で活用され、マーケティング分野でも映像表現をさらにリッチにさせる秘密兵器になっています。小回りが利き三次元を縦横無尽に飛び回るドローンは、実現困難、もしくは多大なコストを必要とするような映像表現をいとも簡単に実現します。

OK Go – I Won’t Let You Down – Official Video
https://www.youtube.com/watch?v=u1ZB_rGFyeU
アメリカのロックバンド「OK Go」のプロモーションビデオです。ドローンの特性を活かした有名な映像作品です。電動一輪車に乗るメンバーの躍動感を間近で撮影していたかと思うと、一気に上空に駆け上がり、メンバーとエキストラによるマスゲームのシーンに移ります。入念にリハーサルしておけば、ワンカットでシームレスに大胆な場面切り替えを行えるのもドローンならではの映像表現です。

Drone Footage of Amazing Islands in Kagoshima, Japan 4K (Ultra HD) – 鹿児島
https://www.youtube.com/watch?v=aUT9cyAy4cs
鹿児島県PR映像です。甑島・種子島・屋久島・奄美大島・加計呂麻島・与論島の魅力を映像で伝えるためにドローンによる空撮を採用しています。アピールポイントである各島の迫力ある自然を、通常では見られない視点で楽しめます。人が立ち入りづらいところにもあっさりと入り込めるのもドローンの特性です。



三井物産株式会社 – 「水族館施設の開発・管理事業」の事業案件紹介動画(当社のお客様事例)
https://www.stream.co.jp/casestudy/mitsui/
仙台うみの杜水族館を紹介した映像です。水族館をより魅力的にわかりやすく発信したいとの要望に応え、水族館周辺も含めた映像を加えるためドローンを用いた空撮を行いました。目玉の1つである太陽光の降り注ぐ屋根のない巨大水槽も、真上からドローンで空撮しました。

日本はドローン規制が加速

ドローンによる映像表現の可能性を感じさせるOK GoのPVは、2014年10月頃に撮影された作品です。ご存知のとおり、その後のさまざまな事件により日本でのドローン利用は急速に制限されてしまいました。
ここでは、現時点(2015年9月)のドローンに対する規制を整理します。

他人の私有地上は所有権の侵害、公道上は道路交通法に違反

民法により、土地の所有権はその土地の上下に及ぶことが定められています。ドローンに限った話ではありませんが、無許可に他人の私有地上空を飛行させることはできません。
公道での飛行も原則、道路交通法に違反するため道路使用許可を得る必要があります。許可を得たからといって好き勝手に飛行させられるわけではなく、周辺への迷惑行為にならないように飛行に関する制限が設けられます。

私有地ならOK?NO!住宅密集地や空港周辺は国土交通省の許可が必要

ドローン飛行規制 改正航空法成立
http://www.mlit.go.jp/report/press/kouku02_hh_000083.html

ドローンを明示的に規制する改正航空法が、2015年9月4日に参院本会議において全会一致で可決し、成立しました。この法案により、私有地であっても、人や住宅の密集地、空港近くの上空でドローンを飛行させるには国土交通省の許可が必要になりました。
また、飛行は日中のみ、周囲の状況を常に目視し、人や建物と一定の距離を保って飛行することなどの条件を満たさなければなりません。私有地でかつ許可を得ても、大きな制約のもと撮影する必要があります。違反者は50万円以下の罰金が科されます。

許可を得ても油断できない意外な落とし穴は“通行人”

関係各署から許可を得て、制限事項を守ることを前提にシナリオ・絵コンテも作り、撮影にこぎつけても油断は禁物です。ドローンにより世間を騒がす事案が多かったこともあり、空撮中にたまたま通りがかった人や、周辺設備の警備員などに無条件に通報されてしまうケースがあります。事前に許可を得ていますので、そのことを証明できれば撮影を継続できますが、騒ぎが大きくなると継続が困難になることもあります。
その他、撮影が長引いて日中に撮り終えることができなかった場合や強風により撮影ができない場合にも日を改める必要があります。(特に小型のドローンは風の影響をモロに受けます)

ドローンは免許制へ

改正航空法による飛行制限に続き、操縦者も制限するために国家資格である「第3級陸上特殊無線技士」の取得が義務付けられるだろうと言われています。ドローンの中には、あらかじめ高度や飛行ルートの設定ができ、機体に内蔵されているGPSや高度センサーを使って自動的に飛行ができるものもあります。しかし、手動で操縦するドローンは素人には操縦が難しいことに加え、特に小型のドローンの場合風の影響を受けやすいことやバッテリーの残量を考慮せずに飛行をしていることが墜落や事故に繋がっています。そういった面では、免許制はドローンの安全・安心な活用のためのルール整備としては良い動きです。
ですが、ドローンによる空撮は、より一層気軽に行えるものではなくなります。

ドローンは屋内、オフィス内で飛ばす

ドローンによる空撮は屋外で行うイメージが強いですが、屋内でも十分ユニークな映像を撮影できます。場所だけのことを考えれば、自社ビルなら改正航空法を気にせず撮影を行えますし、自社ビルでなくても屋外のように通行人の通報にまで気を配る必要はありません。(ビル管理会社や撮影時に映りこむ可能性がある人には許可を得てください。)
屋内のファシリティによってはドローンを飛行させる上での障害物が多くなる場合がありますので、高い操縦テクニックが必要になるケースもあります。

DJI Phantom 3 – “Lasting Love”
https://www.youtube.com/watch?v=MfqZVh8E7bs
「Phantom 3」というドローンのプロモーション映像として、結婚式の様子を撮影しています。
これまでにない結婚式ムービーとして仕立てられていますが、式の様子だけでなくチャペルの魅力にもひきつけられます。ドローンを活用すれば、このチャペルのようにこれまでにない施設プロモーション映像を実現できます。

2016年度新卒Web採用 RECRUIT革命|OFFICE MOVIE
https://www.youtube.com/watch?v=_KBt2zf1aY8
リクルートが、2016年新卒採用のために公開した映像コンテンツです。縦横無尽に飛び回ることができるドローンならではのユニークな視点、カメラワークでオフィス内の様子をダイナミックに表現しています。ドローンでの撮影という新しい技術を用いることで、リクルートの革新性も訴求されています。

2016年度新卒Web採用 RECRUIT革命|EXTRA EDIT
https://www.youtube.com/watch?v=yKkmnnqVpLg&feature=youtu.be
メイキング映像も、就活生にリクルートで働くわくわく感を訴求するのに一役買っています。

人事や広報担当の方もドローン撮影に興味が湧いてきませんか?
屋外の空撮は多くの制約を伴いますので、屋内でのドローン撮影も是非検討してみてください。

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