「採用希望者を増やす」採用動画の効果測定の手法から、
その後の改善までを解説します

2023.03.24

動画企画制作

採用動画の視聴ターゲットイメージ

この記事では、これから採用動画活用に取り組みたい企業の担当者様に向けて、採用動画公開後にすべき効果測定・動画視聴分析について、わかりやすく解説します。

採用動画の作り方からその効果・メリットについては、こちらの記事で解説していますので合わせてお読みください。

1. 動画の効果測定とは? 動画視聴解析について

動画の効果測定イメージ

公開した動画がしっかり学生に届いているのか、学生の獲得に貢献しているのか、効果を測定することが重要です。このことを「動画視聴解析」といいます。公開した動画の再生数や再生完了率、平均再生時間といった情報を取得し、視聴状況を分析します。

2. 採用動画における動画視聴解析のメリット

採用動画における動画視聴解析のメリット

取得できる主な情報一覧

どのようなデータが取得できるのか、当社の動画配信プラットフォーム「J-Stream Equipmedia」の場合で解説します。下記の一覧に概要をまとめました。

累計再生回数 その動画がこれまで再生された総回数です。
再生回数 その動画が再生された回数です。
視聴率 プレイヤーの表示回数に対して、再生された割合です。
再生率 動画尺に対して、どれだけ再生されたかの割合です。
再生完了率 動画が完視聴された割合です。
平均再生時間 1回の再生で動画が視聴された平均時間です。
表示回数 動画プレイヤーが表示された回数です。
流入元サイト 動画視聴者が、どこのサイトから来たかの情報です。
検索キーワード 検索サイトから来た場合、その検索キーワードです。

動画を視聴した学生の傾向が把握できる

それでは、採用動画を視聴した学生の傾向を分析してみましょう。
仮に、次のような数値だったとします。

長さ5分の企業紹介やインタビューを含む動画

再生数 456回
再生完了数 124回
平均再生時間 2分23秒

再生数に対して、再生完了数が約1/4であることから、多くの学生は動画を最後まで視聴せず、途中で見るのを辞めてしまっていることがわかります。平均再生時間も2分半と短く、動画の前半部分の情報しか学生に届いていないことを意味します。このデータから、動画内の情報量が適切な量なのかを見直し長さの短い動画にしたり、複数本の動画に分けたりするなどの改善策が考えられるでしょう。

視聴者に直接、アンケートを取るのも効果的

動画の視聴者に直接アンケートを取るのも効果的です。
説明会で動画を上映した後にアンケートを実施すれば、回答者と視聴状況のデータをリンクさせて考えることができ、より効果的な動画の活用を見込むことができます。「一番印象に残った内容は?」「この説明会に参加して、初めて知った内容は?」など、視聴者のニーズを把握して、次の動画に活かしましょう。視聴者の直接の声を聴くことができるほか、視聴状況のデータと照らし合わせてアンケートの正確性を判断することもできます。

3. より本格的な動画視聴解析を見てみましょう

動画視聴解析のイメージ

先ほどよりもう少し詳しく動画視聴解析についてサンプルを用いて解説します。
当社がお客様向けに動画視聴解析のレポートを行う際も、こういった内容で実施しています。

前提条件

とある企業の採用担当者は、採用ページの更新を考えていました。旧来のページは文字情報が多く、古くて読みにくい印象を与えています。ページ内に動画を組み込み、学生のマッチング強化や獲得数増加につなげたいと考えました。

取り組み

採用ページのトップおよびそれぞれのページで伝えたい内容の動画を配置し、動画に関連した情報を文字や画像で補足するような構成にしました。

制作した動画は下記の通りです。

  • 企業説明動画
  • 福利厚生・人事制度説明動画
  • 現場の声・先輩社員インタビュー動画
  • 職場の雰囲気紹介動画

取得できたデータ

採用動画 11月計測ページビュー数再生回数視聴率再生完了率平均再生時間動画時間
企業説明動画5,1273,72872.71%45.85%0:11:380:15:12
福利厚生・人事制度説明動画3,2431,14835.39%12.60%0:02:410:10:45
現場の声・先輩社員インタビュー動画3,7543,25286.62%65.70%0:06:570:08:59
職場の雰囲気紹介動画4,3203,01569.79%50.70%0:05:420:08:56
  • ページビュー数…動画を掲載したページが閲覧された回数
  • 再生回数…各動画の総再生回数
  • 視聴率…表示回数に対して再生された回数の割合(再生回数/ページビュー数)
  • 再生完了率…動画の尺に対して最後まで視聴した割合
  • 平均再生時間…1回の再生で動画が視聴された平均時間
  • 動画時間…動画の尺の長さ

項目から読み取れること「どの動画が学生の興味を引く動画なのか」

まず視聴率の項目から、どの動画が学生の興味を引く動画なのかを推測することができます。ページビュー数はそのページがトップページなのか、各遷移先のページなのかで変わってきます。視聴率はプレイヤーの表示回数に対して再生された割合です。ページに動画が表示された後、実際に視聴してもらえた動画の割合を知ることができます。

再生完了率を見てみると、「福利厚生・人事制度説明動画」の完了率が圧倒的に低く、「現場の声・先輩社員インタビュー動画」の完了率が高いことが分かります。インタビュー動画は再生率・再生完了率ともによく、学生にとって興味関心の深いコンテンツだということがわかります。

4. 公開して終わりではもったいない? 公開後に取るべきアクションとは

採用動画公開後に取るべきアクション

既存動画の視聴状況を分析して工夫を施しましょう

前述したように、公開後は動画の視聴状況を分析しましょう。
視聴率の悪い動画は、サムネイルの段階で学生の興味が湧かない動画となっている可能性があります。まずはサムネイルを変更してみるのもよいでしょう。また、平均再生時間が短い動画にも注意が必要です。動画内に文字情報が多すぎる、もしくはスキップしたくなるようなスローテンポな動画となっているなど、平均再生時間が短い理由を考えて、改善や次の動画制作に活かしましょう。

既存動画の配置、見せ方を工夫しましょう

既存動画の視聴率が悪い理由はサムネイルのせいだけではないかもしれません。動画のプレイヤーの位置がページ下部に埋もれてしまっている、もしくは別のページに遷移しなくては視聴できないなど、再生までに余計なアクションが必要となり、再生されないということも考えられます。
動画はスクロールしなくても表示されるように上部で表示し、文字情報は読みやすさに配慮することで、視聴率を改善することができます。

5. 動画活用にも、運用保守の考え方は大事

動画活用にも、運用保守の考え方は大事

古い動画をそのままにするのはNG

制作した採用動画はどのくらいの期間使えるのでしょうか? 学生世代の若者はコンテンツの新旧にとても敏感です。特に採用動画ともなれば、その会社が時代の流れに乗っているのかどうか、学生はより慎重に判断することでしょう。採用ページに掲載する動画は学生に対して、会社の顔として見られるものです。数年を目安に刷新するなどアップデートを意識した運用をしましょう。

既存動画を視聴状況に合わせてリメイク

再生率の低い動画は時代の流れに合っていないのかもしれません。Z世代にとって、コンテンツの消費速度は年々早まっています。こと動画に関しては、通常速度ではなく、1.3倍、1.5倍速で再生するのが当たり前という人もいます。映像内の情報や写真の更新はもちろんのこと、時代に沿った動画へのリメイクも効果的です。

動画の伝える力にはコストに見合った価値がある

動画の制作にはコストと時間がかかります。ですが、伝える力が文字情報より圧倒的に高く、言語化の難しい、社内の雰囲気や社員の活気なども伝えることができるなど、学生と企業のマッチングをより効果的に狙えます。改善を加えながら活用することで必ずコストに見合った結果をもたらしてくれるでしょう。

また、もし競合企業が動画を活用して採用活動を行っているなら、動画を活用しないというだけで、損をしてしまっているとも考えられます。良き人材を確保するための投資として、動画を活用することは重要です。

6. KGIを見据えKPIを設定しましょう

「KGIを見据えKPIを設定しましょう」のイメージ

最後にKGI・KPIについて解説します。動画活用時にはあらかじめ、そのゴールを明確にしておきましょう。

KGIとは、最終目標のことを指し、KPIは最終目標に達するための中間指標のことを指します。採用活動に置き換えると、KGIは有望な人材を目標数採用することです。そのためのKPIは、学生の申し込み、説明会の参加者を増やすことや、採用動画の再生回数を増やすことなどが考えられます。動画の活用においても、再生回数を増やすKPIばかりにこだわってしまい、最終的に採用数が増えなければ意味がありません。

目を引く演出、流行りに便乗して動画を作れば、再生回数は増えるかもしれません。ですが、それで有望な人材が増えるかどうかは別問題です。例え再生回数自体は少なくとも、再生完了数が多く、理想とする学生の採用数が増えれば、その採用動画は効果を果たしているといえるでしょう。自社にとって何が最終目標なのかを忘れずに、採用動画活用を行ってください。

以上、これから採用動画活用に取り組みたい企業の担当者様に向けて、採用動画公開後にすべき効果測定・動画視聴分析について、わかりやすく解説しました。
採用動画の作り方からその効果・メリットについては、こちらの記事で解説していますので合わせてお読みください。

当社では、採用動画をはじめとして、様々な動画制作に対応しています。また、採用説明会の疑似ライブ配信用の動画やSNSに向けた動画など、用途によっては採用動画の内製も可能です。「動画制作を自分たちで出来るようになりたい」といった企業様に向けては、有償で動画内製に関するさまざまな支援を行っています。

私たちは、お客様のニーズにただ応えるだけではなく、根底にある潜在的なテーマや課題のコアに踏み込み、動画による解決案をご提示します。また法人向けの動画配信プラットフォームや、プロフェッショナルによるライブ配信サービスまで幅広く対応可能です。

既存の採用コンサルティング会社様とも協力体制を築くことも可能です。ぜひ一度お気軽にご相談ください。

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