2017.05.17
Equipmedia 動画共有ライブラリ for Salesforce
EQ Creative エディション
動画マニュアル
社内情報共有
企業の従業員や代理店・販売店などを対象としたインナーコミュニケーションへの関心の高まりとともに、この領域での動画活用が進んでいます。
これは、終身雇用の構造変化や働き方・組織の多様化が進み、組織に対する社員の帰属意識低下や人材流出が大きな経営課題となる中、インナーコミュニケーションに動画を活用することのメリットがあるためです。
そこで今回は、このような目的でさまざまな企業において実際に活用されている「インナー向けの動画サイト」について3つに大別し、タイプ別の特徴やユーザー活性化に有効な機能をご紹介します。
3つのタイプをご紹介する前に、そもそもなぜインナーでの動画活用が進んでいるのか触れておきます。
一つには、メールや資料など受け取る情報量が日々増え続ける中で、テキストや画像に比べ「分かりやすい」「正確に伝わる」「記憶に残りやすい」など動画の特長が評価されている点です。「経営方針や戦略など共通認識の浸透」「一体感の醸成」なども、動画が得意とする分野です。
それから視聴可能なデバイスとネットワーク環境の普及があります。PC・タブレットはもちろん、スマートフォンでの動画視聴も一般化する中で、動画視聴自体が日常化したことで、特に若年層にとっては文字を読むよりも理解しやすい手段となっていることを挙げなければなりません。
そしてもう一つには、働き方や価値観の変化があります。在宅勤務や海外での勤務、あるいは自由な勤務体系など、固定化された職場での暗黙知がない中で、「効率的なスキルアップ」「平等に情報を得られる環境整備」を可能にするために、動画を活用することのメリットが注目されています。
最初にご紹介するこのタイプは、トップメッセージ・会社の方針や決算、業務ノウハウやスキル、教育・研修、従業員インタビューなど、幅広い目的・分野・部署でインナー向けに動画を活用する場合に最適な、インナー向け動画サイトの王道的パターンです。
このように、幅広い分野の動画をカテゴリー別に整理して、1つのサイトに集めることで従業員自らが動画を探しやすくなり、「ここにくればすべての動画がある、探しやすい」ということから動画視聴機会の増加につながります。
動画が新たに追加された際には、従業員向けメールやイントラサイトなどでの告知を通じて視聴を促すのが一般的ですが、個人単位の認証機能の追加により動画ごとに「誰がどの動画をいつ視たか」を把握し、視聴促進に活かすことがあります(採用するシステムによっては「どこまで視たか」まで分かります)。たとえば、コンプライアンス教育のような視聴必須の動画について、視聴ログデータから未視聴の従業員のみを抽出し、視聴を促すようなことが可能です。
なお、これは他のタイプにも共通しますが、社外秘の情報を扱う関係上、サイトアクセス時には何らかの認証を行うことが必須となります。イントラサイトと呼ばれる社内業務向けのWebサイトの認証機能と連携させ、動画サイトは新たな認証なし(シングルサインオン)でアクセスできるようにすることもよくあります。
このタイプは、同じ企業に属する従業員に加え、代理店・販売店など社外の関係者への動画共有を実現するための手法です。
このタイプの場合には、所属や属性が異なる多様なユーザーが含まれるため、幅広い分野の動画をカテゴリー別に整理して1つのサイトに集めることに加え、たとえば代理店に一部の動画を見せないようにするなど、動画単位での視聴ユーザーのアクセス権設定を行うことが一般的です。この機能は、従業員の所属部署・地域や職位、休業中などによる出し分けにも適用可能です。
また、どの場所での視聴を許可するかという設定を動画ごとに行うことがあります。例えば、機密性の高い情報含む動画は、社内ネットワーク経由で会社支給のPCでの視聴に限定する、そこまでの高い機密性が必要ない動画は社外からの視聴が可能となるように設定することがあります。当然社外で視聴ができる場合は、通勤や業務中の移動時間、自宅などでも視聴できるため、従業員の利便性が向上します。
また、動画単位でのアクセス権設定は、管理者側の視点で適切に管理できるだけでなく、ユーザー側にも利点があります。例えば、従業員が代理店と動画を共有して施策の検討などをする場合、「これは共有していい動画なのか?」「どう共有すれば適切なのか?」と悩む必要はありません。
なお今回は詳しい説明を省きますが、このタイプでは社内のイントラネットだけでなく、代理店など外部企業からのアクセスを可能にしつつ、関係者以外への情報機密を両立させるためのユーザー認証などの機能が必要となります。
このタイプは、本数が少ない場合や、一部門に利用を限定した動画共有、「勉強会のオンデマンド動画の共有のみに使用する」といったように目的が限定的な場面などに適しています。動画プレイヤーを、モーダルウィンドウ(モーダル)と呼ばれる画面内で表示させる場合は、動画一覧ページ1ページのみのサイトになります。
他の例としては、Salesforce導入企業において、Salesforce内に動画一覧ページ(コーナー)を設ける方法もあります。具体的には、Salesforceの公開グループを使ってユーザー別や組織別など動画の視聴範囲をコントロールすることや、動画に付随するコメントの記入・共有や、ユーザー側からの動画投稿も可能です。
インナー向け動画サイトを運用開始した後に運用者側が苦労するのは、実際のユーザーである従業員などの視聴や業務活用の拡大、あるいは動画やサイトに対する全体的な満足度の拡大などに現れる「活性化」です。もちろんコンテンツ面の工夫も必要ですが、以下のような機能を活用することで、実際に活性化を促すことが可能です。
「新しい動画」や「よく視られている動画」「自分が視るべき動画」を集めた動画コーナーを設けたり、動画の一覧表示上にアイコンを付加することで、ユーザーの動画選びを補助することができます。
後でまた視たいと思った動画を、お気に入りとして登録すれば動画活用がしやすくなります。
ユーザーが動画を評価できれば、動画への感想を気軽に表すことができます。また、既に評価がついていれば視聴するかどうかの判断材料にすることができます。コメント機能があれば、動画への感想を送ったり意見交換をしたりと評価ボタンより深い関わりが持てます。
動画本数が増えてくると、検索機能が欠かせなくなります。ユーザーの求める動画が検索結果に並ぶように、動画タイトル、説明文、キーワードなどの検索対象要素を適切に設計する必要があります。
サービスや商品に関する動画やコンプライアンスなど、教育・研修系の動画では視聴と合わせてテストを実施することがあります。テストによる理解度計測とともに、重要部分を出題することにより、記憶への刷り込み効果が期待できます。また「テストがある」と意識することで視聴時の集中力も高まります。
スマートフォンや編集アプリの普及などもあり、ユーザー側からの動画投稿もインナー向け動画サイトの一機能として検討されるようになりました。社内広報の一環で従業員の業務外活動の動画投稿と共有をおこなったり、業務スキル向上や販売力強化のために各拠点での取り組み等を動画で投稿してもらったりと目的は様々ですが、動画サイトのコンテンツ増やユーザー側の関与を通じた活性化を促すことが可能です。
以上、「インナー向けの動画サイト」について3つに大別し、タイプ別の特徴やユーザー活性化に有効な機能をご紹介しました。この機会に、自社のインナー向け動画サイトについて検討されてはいかがでしょうか。
ただし、インナー向け動画サイトはあくまで動画を集めた箱に過ぎません。サイト設計や機能はもちろん重要ですが、動画活用が進み目的が達成されるためには、サイトの周知や、視たい動画があるかどうかも重要となってきます。合わせて、社内向け動画コンテンツ企画のヒントもご参考になさってください。
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