
医師向け講演会やWebセミナーでは、医療系Webメディアを活用した集客が一般的です。一方で、「どのチャネルが実際の参加や行動につながっているのか」を把握することは容易ではありません。Jストリームが実施した2026年調査では、医師を4つの視聴行動モデルに分類しています。その中でも「臨床展開層(セグメントA)」は、処方への影響度も比較的高いグループです。
本記事では、「医師はどこで講演会を知るのか」「処方影響度の高い医師はどのチャネルで動くのか」を読み解きます。
製薬会社主催の講演会に対する医師の評価 《2026年調査》
《 目次 》
まずはWeb講演会の認知経緯について全体傾向を紹介します。調査では、「医療系Webメディアでの告知」73%と最も多く、次いで「MRからの紹介」が65%、「製薬会社からの通知メール」48%でした。

医療系Webメディアは製薬企業にとって重要な接点であり、多くの医師にリーチできる有効なチャネルであることがわかります。
※ 前回調査:製薬会社主催の講演会に対する医師の評価 《2025年調査》
本調査では、Web講演会の「視聴の仕方」や「講演内容の活用度」が医師ごとに違っていることも確認されました。こうした状況を踏まえ、本調査では医師のWeb講演会への関与度や活用の仕方に応じて、4つの視聴行動モデルとして整理しました。
その中でもセグメントA(臨床展開層)は、処方への影響度が高く、講演内容を診療や院内共有に活用する傾向が見られました。
この層は、
といった特徴を持ちます。


セグメント間で極端な差は見られなかったものの、セグメントA (A:Engaged Deep Learners)が平均3.7と最も高い結果となりました。
※D:Low-Interest Low-Engagementはn=28のため参考情報
セグメントAの認知経路を見ると、MRからの紹介:82%、医療系Webメディア:75%、製薬会社メール:57%という結果でした。全体では医療系Webメディアがトップですが、処方影響度の高い層ではMR紹介の割合が最も高い結果となりました。一方で、医療系Webメディアも75%と高く、両者が重要な接点として機能していることがわかります。

この結果から、集客数を増やす施策と処方行動につながる医師を獲得する施策は、必ずしも一致しない可能性があることがわかります。
ここでよくある誤解があります。それは、MRが重要ならデジタル施策は不要という考え方です。しかし実際にはそうではありません。調査結果を見ると、医療系Webメディア経由の認知も依然として非常に高く、多くの医師が日常的に利用しています。
むしろ重要なのは、「医療系Webメディアで認知を獲得する」「MRが重点ターゲットへ個別フォローする」という役割分担です。チャネル同士を競わせることではなく、医師の認知から行動までを一連のプロセスとして捉えましょう。
調査では会員登録をしているメディアとして「m3:99%」「ケアネット:80%」「日経メディカル:73%」が上位でした。

なお、前回調査と合わせてみてみると、医療系Webメディアは医師との接点を確保するうえで重要なインフラになっていることがわかります。ただし、会員登録状況は接点の広さを示す指標であるため、実際の行動変容や処方への影響を評価する際には、他のデータもあわせて見る必要があります。
| 認知拡大において特に有効 | 医療系Webメディア |
| 理解促進において特に有効 | 通知メール・オウンドメディア |
| 行動促進において特に有効 | MRからの紹介・個別フォローアップ |
今回の調査から見えてきたのは、「多くの医師に届けること」と「行動につながる医師へ届けること」は必ずしも同じではないという点です。特に処方への影響度が高い医師層では、MR紹介が重要な接点として機能していました。医師向け施策の成果を高めるためには、まずターゲットがどのように情報を認知するのかを理解したうえで、チャネルを選択することが重要です。
そのうえで、チャネルごとの役割を整理し組み合わせることが、より効果的な医師向けコミュニケーション設計につながるでしょう。
調査レポートでは、各セグメントの認知経路や情報収集行動、Web講演会に対する評価についても詳しく分析しています。全ての調査項目と結果をご覧になりたい方は、下記より調査資料をダウンロードしてご確認ください。

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