2024.08.07
Grabyo
リモートプロダクション
Grabyoは、ライブシーンからハイライト映像を切り出すライブクリッピング業務において、AIが支援してより効率的なワークフローを確立できるソリューションを2024年内に提供いたします。
今回のブログでは、そのソリューションについてご説明いたします。
従来のハイライト映像のクリッピング作業では、ライブソースをモニターしながら適切なシーンを編集者が特定の判断基準とルールで映像を眺めながらハイライト映像として利用できる箇所をマニュアルでクリップする状況でした。しかし昨今ではChatGPTに代表されるAIを活用した業務支援を映像制作現場でも導入したいというニーズが急激に増えてきており、マニュアル作業の労力を軽減し、なおかつ効率の良いワークフローが構築できる映像制作ソリューションが求められています。
AIを活用して映像シーンを自動でハイライト作成するビジネスをMagnifi社が欧米~中東~インドをターゲットに展開しており、映像制作現場や制作市場からのAI支援ソリューションのニーズに応えるべく、Grabyo社とMagnifi社はそれぞれのサービスの強みを補完しあう形で2023年に業務提携を行いました。
Grabyoが提供するライブクリッピング技術とMagnifiが提供する自動ハイライト作成サービスを連携した『自動ハイライト制作ワークフロー』を2024年内に商用ソリューションとして提供いたします。
ライブクリッピングを行うための映像制作SaaSであるGrabyo Studioには、ライブソースのDVR上にクリップするポイントとなる起点やハイライト映像にしたい映像シーンの尺(起点と終点を含む)をリスト化して記録できるカスタムマーカーという機能があります。このカスタムマーカーは、ハイライトとなる箇所を判断し決定する作業と、ハイライトシーンをクリップする作業を効率よく分離することでライブ感を損なわないハイライト映像制作ワークフローを確立します。
とはいえ、実際のライブ終了後にハイライト制作するスケジュールであれば問題はないですが、ライブ放映しながら直前のシーンをライブクリップするとなるとその作業に求められる品質やスピードは想像以上にシビアになります。そのため、ライブ感を損なうことなくリアルタイムで適切な映像シーンをクリップするという高度な作業をAIが支援することでクリアするというのがGrabyoとMagnifiが提供する自動ハイライト制作ソリューションとなります。
現時点では商用サービス化に向けた開発中であるため、実際の操作画面や詳細な設定内容などを公開しておりませんが、今年4月にラスベガスで開催されたNAB Show 2024においてGrabyo社とMagnifi社が公開したサービスデモの様子を動画でご紹介いたします。
Grabyo Studioユーザーがこの自動ハイライト制作の機能を使うときに、Magnifiの自動ハイライト制作のプロセスはユーザーには見えないようにバックグラウンドで映像シーンの判定とカスタムマーカーのリスト登録を行うようになっています。ですので、「ハイライト映像に使うシーンを選んでマーキングしたり、マニュアル操作で即時にクリップする」作業が「自動で登録されたカスタムマーカーにしたがってクリップする(クリッピング操作は2~3クリックで完了します)」作業に置き換わります。また、リモートプロダクションとしての各作業の担当部署やベンダーによる分離作業も容易になります。
このブログ原稿を準備している時点でパリ五輪はすでに開催されており、NHK、民放各局の地上波プログラムに加えてTVerでは(ほぼ)全試合のライブ配信が毎日行われています。インターネットでライブプログラムを配信する傾向は今後も増加していくでしょうし、そのためにはインターネットライブの収益構造(マネタイズ)の確立も喫緊の課題となっています。
今回ご紹介したAI支援による自動ハイライト制作ソリューションはその課題の一部を解決する手段になると考えています。
ご興味がございましたら、遠慮なく弊社の営業担当者かお問い合わせフォームにてお知らせください。
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