2024.11.26
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動画配信 基礎知識
企業が有償の動画配信プラットフォームを通じて配信を行う際、データ量の管理は視聴体験と配信コストの双方に直結する重要な課題です。データ量が適切に管理されていない場合、予想以上の運用コストが発生したり、視聴者の端末で読み込みが遅くなるなどの問題が生じることがあります。
本記事では、「1ギガバイトのデータ量で何分の動画を配信できるのか?」という疑問に答えながら、動画の画質ごとのデータ使用量の目安と動画配信のデータ量を効率的に管理するポイントについて解説します。
お役立ち資料 【動画配信スターターガイド ~対象者を限定した配信向け~】
1ギガバイト(GB)のデータ量で何分の動画を配信できるかは、動画ごとの解像度やビットレート(1秒あたりに使用されるデータ量)によって大きく異なります。ここでは一般的に使用される映像の解像度とビットレートの目安に基づいて「1ギガバイトでどれくらいの動画配信ができるのか」を解説します。
以下は一般的に使用される解像度と適正ビットレートの目安です。これらを基に1ギガで配信可能な動画の長さを具体的にご紹介します。
※ビットレートについては、こちらの記事をご覧ください。
上記の動画解像度とビットレートを基準にして、解像度ごとに1ギガで何分の動画配信が可能かをまとめました。
解像度 | ビットレートの目安 | 1ギガで配信可能な時間 |
480p | 1Mbps | 約136分 |
720p | 4.5Mbps | 約30分 |
1080p | 9Mbps | 約15分 |
4K | 35Mbps | 約4分 |
※表のデータは目安です。実際は音声データなどによっても1ギガで配信可能な時間は増減します。
上記のように、動画の解像度とビットレートが上がるほど1ギガの容量で配信可能な時間は減少します。
企業の動画活用で一般的である社内研修動画や製品マニュアルなら、480p~720pの解像度で十分な画質を提供できます。1ギガのデータ容量があれば約135~30分の動画配信が可能ということになります。
一方、製品の取り扱い説明動画など動作を伝えることを目的とした動画であれば720p以上の画質は保ちたいところです。特に小さな文字や細かい動きを伴う動画では見やすさを担保するために高い解像度が必要ですので、1ギガで最長30分程度の動画配信まで可能ということになります。
長時間のウェビナーや講義の録画保存といった動画が増えていくようであれば、積み重なるストレージ容量が大きな課題となるため、必要に応じて解像度を下げるか、配信流量を効率化する技術の活用が推奨されます。
動画配信プラットフォームを検討する際に適切なプランやコストを見積もるには、動画の解像度や映像の長さによって変化するデータ量を基に必要なストレージ容量と配信流量の目安をつかむことが重要です。
特に配信流量については仮説立てが難しく、同じ動画を複数人が同時に視聴するケースや繰り返し視聴が発生するケースでは、全体の視聴時間に比例して配信流量が増加します。そのため動画配信を行う際には、事前に視聴者数や視聴回数のピークを見込んだ計画立てが必要です。
※ストレージ容量と配信流量の概要は、こちらの記事をご覧ください。
動画配信を効率的に行うためには、データ量の最適化が重要です。データ量を削減することで、配信コストを抑えるだけでなく、視聴者にとって快適な再生体験を提供することができます。このセクションでは、データ量を削減する具体策をご紹介します。
動画配信では、画質やビットレートを映像の内容に合わせて最適化することが重要です。無駄なデータ量を削減しつつ、視聴者が必要とする品質を維持するポイントを押さえましょう。
スライドやナレーション中心の場合、高いビットレートは不要です。720p程度の解像度で十分視認性を確保でき、1.5~3Mbpsのビットレートで効率的な配信が可能です。
動作や細かい文字が多い映像の場合、映像の品質を保つため、1080p以上の解像度と6~8Mbps程度のビットレートを推奨します。
また視聴デバイスに応じて動画をトランスコード(既存の映像や音声データを別の形式やビットレートに再エンコードするプロセス)することもデータ量を効率的に管理する有効な方法です。
当社の「J-Stream Equipmedia」では、1つの動画をアップロードするだけで、自動的にパソコン、スマートフォン、タブレット向けの動画配信ファイルを生成します。これにより視聴デバイスごとに動画を個別に運用する手間を省きつつ、不要な画質での動画配信を制御する効率的な配信が可能となります。
コーデックとは動画データを圧縮してサイズを小さくする技術で、選ぶコーデックによって映像の解像度を保ったまま、データ量を抑えることも可能です。動画配信におけるデータ量を効率的に最適化するには、適切なコーデックの選択も有効なのです。
現在最も広く利用されているコーデックで、多くのデバイスやブラウザに対応しており、標準的な圧縮率で動画の品質とデータ量のバランスが取れています。古いデバイスやネットワーク環境にも対応できる互換性の高さが特徴です。
H.265は、H.264の後継として開発された高効率コーデックです。データ量を約50%削減しつつ、同等の画質を提供できます。
高解像度の動画でもデータ量を大幅に抑えられるのが特徴で、4Kや8Kなどの高解像度動画を配信する場合にも有効です。ただし、H.265に対応していないデバイスやブラウザが一部存在するため、視聴環境を事前に確認することが重要です。
そのほか、さらに将来性のある最新技術としてAV1などもあり、コーデックの選定はデータ量の最適化を目指すうえで、今後も継続して検討したい要素です。
※コーデックについてさらに詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
本記事では1ギガのデータ量で何分の動画配信ができるか、また動画のデータ量を最適化する方法について解説しました。
ご紹介したように1ギガのデータ量であれば、480pのSD画質では約136分、720pのHD画質では約30分、1080pのフルHD画質では約15分、4Kの超高画質では約4分の配信が可能です。また、用途に応じて解像度やビットレートを調整したり、H.265などの高効率コーデックを活用したりすることで、配信コストをさらに抑えることができます。こうした手段を知っていることで、適切な配信プランの選定やコスト管理が可能になるでしょう。
当社では、法人向け動画共有・配信プラットフォーム「J-Stream Equipmedia」 を提供しており、配信環境のご提案から流量算出のサポートまでさせていただいておりますので、お気軽にご相談ください。(ただいま30日間無料)
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