2021.08.25
J-Stream Equipmedia
動画配信 基礎知識
ビジネス用途でインターネット動画配信をしたいと思った場合、動画配信プラットフォームの利用が選択肢になることが多いでしょう。今回は、動画配信プラットフォームの導入検討時に出てくる用語「ストレージ容量」「動画流量(データ転送量)」と、その計算方法について解説します。
「ストレージ」とは動画などのデータを保存しておく場所のことを指す言葉です。動画配信プラットフォームでは、動画配信サーバーのことを指します。「ストレージ容量」とは、動画配信サーバーに格納している動画などのデータの総量のことです。
YouTubeを使った動画配信の場合、ストレージ容量は気にする必要のない項目ですが、有料の動画配信プラットフォームでは一般的にストレージ容量が増えればコストが上がることになります。
一つひとつの動画のファイルサイズは、映像と音声の質と動画の長さ(尺)で決まります。また、動画サムネイルも比重は小さいですが容量の一部となります。
「配信流量」とは、パソコンやスマホなど動画を視聴する端末に向けて動画配信サーバーから送られるデータ量のことです。「データ転送量」と呼ぶ場合もあります。
配信流量がより増える主な要因としては
があります。
動画が短尺であったり高画質なものでなかったりしても、数万人数十万人が視聴することで配信流量は増大します。また、視聴者数がそれほど多くなくても「繰り返し視聴される」「高画質な動画を長時間視聴される」といったことで、配信流量が増大します。
有料の動画配信プラットフォームでは一般的に、配信流量(データ転送量)が増えればコストが上がることになります。
まず、動画ファイルごと(一つの動画ファイル)のファイルサイズの計算方法について解説します。
ファイルサイズ = 動画のビットレート[bps] ÷ 8 ※1 × 動画の長さ(尺)[秒] |
1 ビットをバイトに変換(8bit = 1byte)
ビットレートとは1秒間あたりのデータ量のことです。ビットレートは動画の画質に大きく影響します。詳しくは下記の記事を参考になさってください。
ネット配信の際によく使われている映像の解像度と適性ビットレートの目安が下記です。
解像度 | 動きの少ない映像 | 動きの多い映像 |
SD(720×480px) | 500kps~1Mbps | 1Mbps~2Mbps |
HD(1280×720px) | 2.4Mbps~4.5Mbps | 4.5Mbps~9Mbps |
フルHD(1920×1080px) | 4.5Mbps~9Mbps | 9Mbps~18Mbps |
4K(4096×2160px | 25Mbps~35Mbps | 35Mbps~70Mbps |
30fps想定での数値、2021年6月時点での当社見解によるとりまとめです。
適性ビットレートは映像内容によって多少前後することがあります。
実際に計算してみると下記のようになります。縦軸に動画の長さ(尺)、横軸がビットレートです。正確には、ビットレートは映像と音声別々に計算すべきですが、下記は概算の参考数値として映像ビットレートのみで計算しています。
動画ファイごとのファイルサイズが分かれば、それらを合計していくことでストレージ容量が計算できます。ただし、最近の動画配信では一つの動画を複数の画質で配信することが主流です。
あらかじめ複数の画質の動画ファイルを用意しておくことで
といった配信が可能になり視聴利便性が増します。
複数画質での配信を前提とする場合には、動画容量の試算ができるツールを使うと楽です。
配信流用(データ転送量)は、どんなデータ容量の動画がどの程度再生・視聴されるかによって算出します。計算方法は下記です。
配信流量 = 動画のビットレート[bps] ÷ 8 ※1 × 視聴時間[秒] × 再生回数 |
1 ビットをバイトに変換(8bit = 1byte)
動画の頭から最後まで1回視聴した場合は、動画の長さをそのまま「視聴時間」に当てはめて計算します。途中で視聴をやめたり、シーンを巻き戻して繰り返し視聴したりする場合は「視聴時間」に入れる数値を変える必要があります。
配信流用(データ転送量)の計算には、試算ができるツールを使うと楽です。
「動画がどのくらい視聴されるのか」は、動画の用途や掲載場所などによっても変わります。
例えば、資格取得などで全員の視聴が必須かつ、途中を飛ばしたりできないように動画配信する場合は、人数分各一回に加え、若干の繰り返し視聴が発生する可能があります。
サービスを紹介するWebページで動画を掲載している場合は、Webページの訪問者数とページ内での掲載位置から逆算して再生される回数を想定します。また、動画尺に対してどの程度視聴されるかも仮設を立てて計算していきます。
ストレージ容量に比べ、動画流量は仮設を立てることが難しく計算に悩む部分です。
当社では、動画配信プラットフォーム「J-Stream Equipmedia」 を提供しておりますが、導入をご検討の企業様向けに流量算出のサポートもさせていただいておりますので、お気軽にご相談ください。
以上、動画配信プラットフォームの導入検討時に出てくる用語「ストレージ容量」「動画流量(データ転送量)」と、その計算方法について解説しました。
Equipmediaでは、デバイスや帯域にあわせて動画を複数の形式に自動的にトランスコードする機能(エンコード済みの動画ファイルを元のデータに戻さず別の形式に再エンコードする機能)を標準搭載しています。1つの動画をアップするだけで、自動的にパソコン、スマートフォン、タブレット向けの動画配信ファイルを生成します。しかも1つの貼り付けタグで対応できるので、デバイス毎に動画を個別運用する手間を省くことができます。
またオンデマンド配信では「デバイス別画質設定」と「デバイス別デフォルト画質指定」を活用いただくことで「視聴者に、PCでの視聴時は極力高画質な状態で視聴させつつ、スマートフォンからの視聴時には過度な通信量の発生を抑える」といった、視聴者の満足度向上が図れます。
その他にもEquipmediaでは
なども備えており、Web管理画面上で管理・運用を一元化できます。
30日間無料でお試しいただけますのでご興味のある方はお問い合わせください。
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