連載:企業内情報共有の新しい仕組みづくり
企業内情報共有でよく使われる動画パターンを把握する|第2回

2014.09.02

動画企画制作

社内動画配信

第1回では、企業内情報共有における動画活用事例と、動画が有効な理由についてご紹介しました。この後、第2回、3回と2回にわたって動画企画・制作について解説していきます。第2回は、プランニング編として、実際にどんな動画コンテンツのパターンがあるのかを、画面イメージを交えご紹介します。

企業内情報共有というクローズなものだけに、他社での動向が把握しにくい分野ではありますが、代表的な動画パターンを参考に、自社での活用方法を検討してみていただければと思います。

講演、セミナー、勉強会の動画化

講演、セミナー、勉強会などでは、話しているポイントを正確に把握してもらうことが重要です。動画を活用することにより、プレンゼンテーターの話をそのまま全社共有でき、内容の理解を深めることができます。

講演会、セミナー、勉強会などでは、スライド資料が使われるケースがほとんどです。当日の講演者の話とスライド資料を連動させたい場合は、以下のようなパターンがあります(図1-1)。

[図1-1]動画とスライド資料が連動するパターン

サンプルコンテンツの視聴はこちら

スライド連動コンテンツでは、講演者の話す内容にあわせてスライド資料が切り替わっていきます。鮮明な資料が講演者の話と一体となる点はメリットですが、制作負荷やコストが発生します。一般的には外注して制作することが多いものの、Adobe AIRなどのアプリケーションを使って自社で制作することも可能です。

もっと手軽に自社でコンテンツを制作したい場合は、スライドを含めて撮影してしまうというパターンもあります(図2-1参照)。上記パターンと比較するとスライド資料が多少見にくくなりますが、資料は別途ファイルサーバーで共有し、手元で資料を見ながら動画で説明を聞きたい場合には十分なケースもあります。また、資料やデモを強調したい場合は、その部分のみをアップで撮影するとより効果的です(図2-2)。

[図2]イベント講演の様子をスライド資料と一緒に撮影するパターン

[図2-1]スライド資料をメインに講演者も構図に入れる
[図2-2]資料などを詳細に見せたい場合は、アップで撮影

デモンストレーションを動画化

機械や管理画面等のデモンストレーションなどを動画化するパターンです。デモンストレーションでは、動きや音、一連の流れなどをできるだけ正確に、リアルに感じてもらうことが重要ですので、実際に機械を動かしてみてそれを撮影するだけでも十分意図は伝わります。撮影のポイントとしては、「特定の部分をアップにする」「機械全体を撮る」「新旧製品を並べ比較動画にする」など、伝えたいポイントがぱっと見てわかるような構図にしましょう(図3)。

[図3]デモンストレーション動画では、ぱっと見て動きなどがわかるように撮影

ロールプレイングを動画化

ロールプレイングでは、適切な会話運びやスピード、間合いなどといったノウハウの蓄積が非常に重要です。動画では、これらの文字や画像では表現しにくい内容を撮影し、共有することが可能です。

ロールプレイングでは説明する人と聞き手がいますので、全体が入るような位置で固定撮影するか、もしくは必要に応じてカメラを振ります(図4-1)。カメラの高さは上半身が入るような位置にし、説明する人は必ずカメラに収めましょう。ただし、ずっと同じアングルでは見にくかったり、単調になってしまうことがあります。その場合は、会話の盛り上がりにあわせて適宜全体が入るようにし、聞き手のリアクションも入れたりすると見やすくなります。

説明役の人物によりフォーカスしたい場合は、カメラの位置を(図4-2)のようにする撮影パターンもあります。お客様役の顔はわかりませんが、音声がしっかり録れていれば、会話のテンポなどは十分把握できます。

[図4-1]ロールプレイング動画での撮影例 [図4-2]説明役にフォーカスした撮影例

イベントレポートを動画化

イベントの盛況感、会場の雰囲気を全社で共有することは、来場者の反応をダイレクトに感じたり、イベント出展の成果を判断する貴重な情報になりえます。また、人の流れ、ブースの導線や使い勝手などは写真ではなかなか伝わりにくいですが、動画化することにより後のイベント開催時の参考になります(図5)。

動画では、人物の動き、ブース装飾やレイアウト、導線など会場の様子を中心に撮影していくとよいでしょう。イベント会場は広いので、撮影位置を何回か動かし、様々な角度から撮影すると全体像が伝わりやすくなります。

グローバルに事業を展開する機器・部品メーカーD社様 では、自社開催の技術イベントの様子を動画化しています。撮影ではスマートフォンを使い、各ブースの担当者がゆっくりと歩きながら展示機器やパネルなど一連の説明をし、レポート形式で動画化しました。

[図5]イベントレポートでは、撮影位置を何度か変えて撮影すると全体イメージが伝わりやすい

コメントの動画化

コメントでの動画活用では、話す人物の表情、声とともにメッセージを届けることができます。社長メッセージを動画で共有することは、トップの表情や声とともにダイレクトにメッセージを受け取ることができるため、拠点数の多い企業の場合は特に有効だと思います。

また、社内イベントの告知や社内表彰者のコメントや成功の秘訣などを動画共有するケースがあります。コメント動画の撮影のポイントとしては、撮影対象者に事前に話してもらいたいことを連絡しておき、撮影ボタンを押す前に話す内容を再度確認するとスムーズに撮影できます。スマートフォンのカメラ機能を使い、撮影するという方法もあります。

社長メッセージのような場合は心配ありませんが、普段しゃべり慣れていない人の場合は、会話形式で質問しながら撮影するというやり方もあります。

以上、代表的な動画パターン例をご紹介しましたが、企業内情報共有における動画は作りこむというよりも記録的要素が強いものです。演出やシナリオは不要な場合も多いので、上記のパターンを参考にまずは自社でどんなパターンが適しているかを検討してみるところから始めてみてはいかがでしょうか。

第3回では、動画制作のフローについてポイント解説します。

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