2023.10.30
ソーシャルキャスト
限定動画配信
コンテンツ販売
オンラインスクールや講座開講を検討されている事業者様の中には、どのような形で講座・レッスンを実現するのがよいか迷われている方もいらっしゃるでしょう。
本記事では映像を活用した「オンラインスクール・講座」構築のために知っておきたい「実施形式や配信方法」「収益化方法や課金形態」などについて、事例を交えながらポイントを解説します。
本記事はJストリーム主催のオンラインセミナーを記事化したものです。
株式会社ストランダー マーケティング部長 空閑 由次 氏
2020年より動画サイト構築システム ソーシャルキャストのマーケティングを担当。「動画コンテンツのマネタイズ」「動画配信を活用したDX推進」をテーマにしたセミナーの企画や講演、情報発信等に携わる。
《 目次 》
事例を交えてのポイント解説の前に、オンラインスクール・講座の実施形式、収益化方法について押さえておきましょう。
講座・レッスンの実施形式(配信方法)には代表的なものが3つあります。
1つ目が動画教材・ビデオレッスンで、オンデマンド配信と呼ばれるものです。YouTubeやNetflixなどをイメージすると分かりやすいでしょう。「いつでも見られる」というのが特徴です。
2つ目は、ウェビナー・講演会で、ライブ配信と呼ばれるものです。こちらはYouTube Liveやニコニコ生放送などをイメージしていただくと分かりやすいでしょう。コミュニケーション手段としては、テキストのチャットを使うことが主流です。
3つ目は、ライブレッスンやライブ講座です。ZoomやGoogle Meetといったビデオ会議ツールで行われることが多く、講師と受講者が音声・映像でコミュニケーションを取りながら、レッスンや講座を実施します。
映像を使った講座・レッスンの販売には、主に3つの課金形態があります。
1本ずつ売る「単品販売」です。講座単体で売っていきます。
「セット販売」は、講座10本をまとめて1つのセットとして売るといった販売方法です。
サブスクリプション方式の販売は、例えば
などのパターンがあります。
収益化の仕組みとしては、会員制のウェブサイトをベースに作られるのが一般的です。具体的にはPCやスマホ、タブレットといったマルチデバイス対応のオンラインスクールです。
会員制のウェブサイトにすることで、次のようなメリットがあります。
ユーザーのメールアドレスを会員登録という形で取得することで、ユーザーへのアプローチが可能になります。例えば、定期的にメルマガを送ったり、ブッシュ通知でお知らせをしたりといったアプローチです。
下記は、収益化の流れを示した図です。
ターゲットユーザーがサービスを知って興味を持つ。興味を持ったユーザーが検討して、実際に利用するかどうか悩んだ結果、申し込む。といった上から下への購買プロセスの流れです。
ターゲットユーザーの購買プロセスに応じて、仕組みを用意し収益化につなげていきます。
例えば、サービスを知ってもらう部分では、SNSなどで集客して、Webサイトに誘導する。Webサイトを訪れた方が、このオンラインスクールはどうなのだろうと色々情報に触れます。その結果、会員登録すると講座が1つ無料で見られるということが分かり、会員登録をします。
会員登録をすると、事業者様側でメールアドレスやユーザーの情報が分かりますので、メルマガ送付やプッシュ通知などをします。会員制のウェブサイトをベースにすると、この収益化の流れが作りやすくなります。
次章からは、オンラインスクール・講座の事例を交えて、実施形式や収益化の方法についてポイントを解説していきます。
教室・レッスンでは楽器の演奏やダンスなど、「実際に見てやってみる」というのが学びの基本となります。この分野の事例は、配信方式や課金方法を選択する際の考え方が非常にイメージしやすいジャンルです。
重要なのは「学び手がどのようなことを考えているのか」について、しっかりとイメージすることです。
学び手は「1回のレッスンでは覚えられない」「マスターするのに何度も練習する必要がある」といったことを考えていらっしゃるのではないかと思います。こういった場合にビデオレッスンのメリットが生きてきます。
ビデオレッスンは事前に収録した動画を編集し配信するという形式です。編集によって「視覚的に分かりやすく教えることができる」「いつでも見たい部分だけを見て学べる」などのメリットがあります。
ギターのレッスンを例に解説します。例えば、ギターレッスンの場合「弦を押さえる手の形」「どこを押さえているのか」などを大きくアップにして見やすくしたり、図を挿入してより視覚的に分かりやすくしたりといったことが、編集によってできます。
学び手にとってビデオレッスンは、見たいところで一時停止して練習をしたり、1回で覚えられなければ見返したりといったことが簡単にできます。場合によっては、対面でレクチャーされるよりもオンデマンド配信型のビデオレッスンで教えてもらったほうが分かりやすいということも多いでしょう。
ビデオレッスンは、見放題を採用する事業者様が多いジャンルでもあります。例えば、買った人に無期限で教材を見られるようにしたり、月額見放題プランという形で提供したりというようなケースです。
「実際に見てやってみる」というジャンルの場合は特に、学び手としては「いつ習得できるようになるか分からない」というケースが多々あります。見放題は、学び手のニーズに合ったレッスンの提供形態といえます。
ビデオレッスン(オンデマンド配信)はいつでも見られるメリットがある反面、学び手が自分から学ぼうとしない限り、学んでいくことが難しいというデメリットもあります。自主的に学ぶスタイルが不安な学び手には、ライブレッスンのメリットが生きてきます。
ライブレッスンは例えば決められた日時にレッスンを受けますので、学び手にとってはレッスン参加への強制力が出て、参加動機となります。また、気になる点や質問はその場で講師が解決してくれますので、つまずきにくくなったり、続けやすくなったりします。
教室・レッスンのジャンルでは、複数の実施形式を取り入れる事業者様もいらっしゃいます。例えばビデオレッスンの見放題を提供していて、それに加え「1レッスン何分のライブレッスンを単品で売る」「1コマずつ売る」などです。こういった形で複数の実施形式を組み合わせるのも1つの方法です。
当社(株式会社ストランダー)が2023年6月に実施した調査を紹介します。習い事にポジティブな方(オンライン・オフライン問わない)に対しての調査です。
「あなたがオンラインで習い事をする場合、どのような実施形式が理想ですか?」という質問に対し、下記のような結果になりました。
年代ごとに傾向はありますが、この調査からわかるのは「実施形式の理想にはばらつきがある」ということです。
当社(株式会社ストランダー)は映像コンテンツを販売できるシステムを提供している事業者です。以前はオンデマンド配信を中心とした事業を検討される方が多かったのですが、ここ数年、ライブ配信を検討している事業者様も多くなってきた印象があります。
オンラインでの学び方で学び手の満足度、充実度を上げていくには、ビデオ教材だけを配信しておけばよいという時代ではなくなってきているのかもしれません。
学びたい方のニーズに合わせて、講座・レッスンの実施形式や課金形態を採用するというのもオンラインスクール・講座構築の1つのポイントになるでしょう。
個人のペースで学べるオンデマンド予備校や、ライブ授業を中心としている学習塾などいろいろな事業者様がいらっしゃいます。どの事業者様も、オンラインや映像活用のメリットをうまく事業に反映されています。
トライグループ様は、全ての子供に教育を届けるという理念で、学習塾を運営されています。しかし、塾に通いたいけれども近所に塾がないお子さんもいらっしゃいます。オンラインであれば、全国に教育を届けられるということで事業の推進をされました。
ライブ配信による参加型授業により、ビデオオンデマンドよりも高い満足度が得られているそうです。
これは私見ではありますが、お子さんの場合、集中力ややる気の維持が課題になる場合があるでしょう。ライブ授業を中心にスケジュールやカリキュラムを組むことで、授業に参加することに対して背中を押す効果があるのではないでしょうか。
また、全国に友達ができモチベーションが上がったり、周りで頑張っている子の姿を見て、自分も頑張っていこうという気持ちが出てきたりという側面もあると思います。
生徒が楽しみながら学習できる環境づくりにライブ配信をうまく活用されている事例ではないかと思います。
オンライン化して分かったメリットは何か、トライグループ様にお伺いしてみました。
オンラインサービスで塾を提供してから、入院中に病室から参加されたお子さんがいらっしゃったそうで、担当者の方が非常に感動されたとおっしゃっていました。
オンラインサービスでなければ、そのお子さんは参加が難しく、オンラインで提供したからこそ教育を届けることができたということで、オンライン化の価値を強く実感した出来事だったとおっしゃっていました。
サービスの提供価格を対面よりもぐっと下げられたことも大きなメリットだったそうです。提供価格を下げられた理由は、教室の運営費や講師の方の交通費などのコスト削減です。また集団ライブ授業という形式は、授業を届けられる生徒数が多いということも、提供価格を下げることにつながったそうです。
オフラインではリーチできなかった層や、授業料にハードルを感じていた層の利用にもつながっていると言えるでしょう。
オフラインとの違いや、オンライン化した時に苦労した点についてお伺いしたところ、オンラインはオフラインの代替や延長線上にあるものではないとおっしゃられていました。
違いとしては、マーケティング面がかなり違ったそうです。オフラインの場合、地元に根付いた集客活動(例えば駅前でのビラ配り)がありますが、オンラインの場合、インターネット上で情報を探している人たちを相手にすることも増えてくると思います。
それから、接客や学習環境の設計にもかなり違いがあるそうです。オフラインの場合だと、例えば人と人のやりとりや体験を経てサービスの検討をして申し込みという流れになります。オンラインの場合、ターゲットユーザーは人を介さずに、どんなサービスなのか理解したり申し込みを検討することが多くなります。そこで、エンドユーザーが直感的に操作できるWebサイトになるよう、かなり工夫をされたそうです。
また、オンラインにすることで、オフラインで積み重ねてきた強みや良さが損なわれないようにする工夫をかなり重要視されたそうです。
オフラインとオンラインではフィールドが全然違っており、別の事業として考える必要があるというのは、かなり大切なポイントになると思います。
大学理系専門予備校という社会人と大学生向けのオンライン予備校の事例です。Uni+は個人のペースで学べるオンデマンド予備校という形式を取られています。
対象となる大学生・社会人は忙しい方が多いと思います。学校生活や生活リズムが違ったり、都合のいい時間帯や曜日が限られたり、学びたいけれど通いやライブ講義で学習するのが難しいという方もいらっしゃると思います。こういった方のニーズに対して、オンライン化、オンデマンド配信という形で学び手のニーズに合った講義を提供されている事例です。
ここでは、講座・スクール・セミナーということで、「受けたいものだけ受けられる」というところがサービスの強みになっている事例を紹介します。こちらは単品販売、セット販売を中心にされている事業者様になります。
学び手の中には、興味や関心のあるテーマ、トピックが決まっているというケースがあります。こういったケースの場合、単品販売やセット販売のメリットが生かせます。
クリエイティブ制作で利用するツールの使い方が学べるオンデマンド講座です。クリエイティブ制作には、いろいろなツールがありますが、全てのツールを学びたい方ばかりでは有りません。
Desi Web校を運営されている株式会社Too様では、学び手が学習したいツールの講座だけを選択・レンタルできるように、ツールごとに講座を分けてセット販売されています。
セット販売なら、会員獲得の仕掛けも用意することが可能です。例えば「12本のセットのうち、1本目は会員登録すると無料視聴可能」といったように、講座に興味がある方に会員登録をしてもらう仕掛けです。
サブスクリプション方式が多いフィットネス・スポーツの事例を紹介します。インストラクターさんごとにサブスクリプションプランを用意したり、学び手のレベルやサービスの内容別にプランを用意されているケースが非常に多いジャンルです。
例えば、学び手のレベル別にプランを用意するケースでは「まずは基礎からはじめたい」「次は応用編にチャレンジしたい」「もっと実践的な内容を学びたい」といったユーザーのそれぞれのニーズに合ったサービスを提供するために、「初心者コース」「中級者コース」「上級者コース」といった形でプランを作られる事業者様もよくいらっしゃいます。
サービスの内容別にプラン用意するケースでは、「隙間時間でレッスンを受けたい」「1人で不安だから直接レクチャーもしてほしい」といったレッスンの実施形態に対するニーズを満たせるように、例えば、2つのプラン「①ビデオレッスンのみの月額コース」「②上位プランに週1回のライブレッスンを付け加えたコース」を用意している事業者様もいらっしゃいます。
さらに、インストラクター別にクラスを用意したり、ヨガのコース、ピラティスのコース、エアロビクスのコースといった感じでジャンル別にコースを用意したりする事例もあります。
その他には、既存のシステムとオンラインスクールのシステムを連携させている事例もあります。
「シングルサインオン」の仕組みを導入して、1つの会員アカウントでオンラインスクールも受講できるし、ECサイトでの購入もできるというサービスを運営している事業者様もいらっしゃいます。
また、SaaS型のLMSでは構築が難しい機能開発を行い、独自LMSを持った映像の講座を作られている事業者様もいらっしゃいます。
以上、映像を活用した「オンラインスクール・講座」構築のポイントについて事例を交えながら解説しました。本記事が、オンラインスクール・講座開講ご検討のお役に立てれば幸いです。
当社(株式会社ストランダー)の製品「ソーシャルキャスト」についてご紹介します。
ソーシャルキャストはオンデマンド配信、ライブ配信、双方向ライブ配信という3つの配信をカバーできるシステムです。映像講座・レッスンを販売できます。収益化の流れを作れる会員制サイトの構築もすぐにできます。国内では350社以上に導入いただいています。
「ソーシャルキャスト」はJストリーム社でも取り扱いができます。
ソーシャルキャストとJストリームの動画配信プラットフォーム「J-Stream Equipmedia」はシステム連携しており、ソーシャルキャストの管理画面で簡単な設定をするだけで高機能な動画・ライブ配信を実現します。
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