2025.03.24
新規リードの流入から発注に至るまでの購入検討期間が長期間となりやすいBtoBビジネスでは、リードの質の見極めや、効果的な育成、リードの温度感に応じた適切なアプローチの選定などが重要です。これらの課題を解決するマーケティングオートメーション(MA)の中でも、Salesforceのプロダクトとして提供されるAccount Engagementはシェアが非常に高いソリューションの一つです。Account Engagementにユーザーごとの動画視聴ログを連携させることで、更にMAの効果が高まることが期待できます。
《 目次 》
購入検討フェーズの入り口にあたる時期の見込み顧客は、検討しているサービスを提供する事業者のWebサイトに来訪した時に、自社の課題を解決できそうなサービスの紹介動画、またはWebセミナー(ウェビナー)が開催されていれば申し込んで視聴することもあるでしょう。実際にサービス事業者へ問い合わせる前の顧客行動として、まず動画を視聴するというアクションは、情報収集の手段として既に一般化しています。
それらの動画によってサービスに関する知識を獲得したら、実際にそのサービスを利用することで課題を解決している既存ユーザーの声を紹介する事例紹介動画を見て、そのサービスを自社で利用した時の具体的なイメージを得るかもしれません。更に購入検討のフェーズが進めば、サービスのみならず、そのサービスを提供する事業者の信頼性を調べるために、会社紹介動画や経営者が自ら語るブランディング動画を見ることもあるでしょう。
サービス事業者がフィールドセールスメンバーからのアプローチを開始するまでに、見込み顧客が目にする可能性のある動画には様々な種類があります。それぞれの種類の動画の中でも、これから購入を検討する初心者向けのものから、購入を具体的に検討するフェーズに入ったリード向けのものまで、内容に差をつけていくことも効果的です。前者は動画を飽きずに見てもらうためにキャッチーな映像や音楽を用いた短時間の動画にしたり、後者は既に温度が高まっているリード向けなので、サービスの機能や効果をより詳細に語って動画時間を延ばしてみたり、といった工夫をすることが多いでしょう。
MAが活躍する顧客フェーズにおいて役立つ動画には様々な種類があり、リードの態度変容を期待できるコンテンツとして機能することも多いでしょう。各リードがこれらの動画をどれくらい視聴しているのか知ることができれば、動画の効果は更に高まり、効果的なアプローチに繋がります。
ただし、アプローチの手法はMAからのシステマチックなものに限定されません。フィールドセールスメンバーが、自ら担当するリードがどんな動画をどれくらい視聴しているかという情報にアクセスすることができれば、より効果的かつタイムリーなフィールドアプローチが可能になるでしょう。
Salesforceのプロダクト内で利用することができるサードパーティ製のアプリマーケットプレイスであるAppExchageにて、自社の課題を解決できるアプリを購入してインストールすることで、自社のSalesforce環境を更に利便性の高いものにしていくことができます。
Jストリームではユーザーごとの動画視聴ログをAccount Engagementへ連携し、マーケティング活用を可能にするアプリ「Equipmedia 動画マーケティング for Salesforce」(EQAE)を提供しています。Jストリームの法人向け動画配信サービスである「J-Stream Equipmedia」(EQ)をAccount Engagementとの連携のために用いることができるアプリです。
EQを用いて配信される動画を自社サイトや会員制のオウンドメディア、ウェビナー視聴者向けのランディングページなどに設置することで、EQAEアプリを通じてユーザーごとの動画視聴ログがAccount Engagementへ連携されていきます。EQはオンデマンド配信、ライブ配信、収録済みの動画を特定の時刻から配信し始める疑似ライブ配信に対応しており、様々なマーケティング手法の中で活用できる機能を提供しています。
ユーザーごとの動画視聴ログをAccount Engagementへ連携し、ナーチャリング施策を設計する時のイメージをつかんでみましょう。例えば、頻繁に動画を視聴しているリードに対しては、更に詳細なサービス紹介動画や、そのサービスに関連するケーススタディ動画など、よりアグレッシブに顧客へ訴えかける動画コンテンツを提供してみるように設計します。反対にあまり動画を視聴していないリードに対しては、簡略化されたアニメーションなどで導入価値をイメージすることができる、ライトで短い動画を配信することも検討してみましょう。
Account Engagementのオートメーションルール機能により、より動画をたくさん見ているプロスペクトにはプラスのスコアを与え、そうでないプロスペクトには与えるスコアを下げる、あるいはマイナスにするなどしてスコアリング管理を行えば、購入検討者の温度感に合わせてパーソナライズされたアプローチを設計することが可能です。
より多く動画を視聴しているプロスペクトを管理するセグメンテーションリスト、そうでないプロスペクトを管理するセグメンテーションリストなど、動画の視聴状況に応じたダイナミックリストを作成することもAccount Engagementの機能によって実現できます。
Engagement Studioの機能を使えば、そのセグメンテーションリストを用いて、視聴状況に基づいたメール配信を設計することも可能です。
動画の視聴に関するアクションを評価する指標についても、何回見ているか、どのくらい見ているか、という異なる尺度を用いることも出来ます。同じ動画を何回も見ている人、様々な種類の動画を1回見ている人、ウェビナー動画を少しだけ視聴して退席してしまった人と、きちんと最後まで見た人、それぞれでAccount Engagementから配信する案内をカスタマイズすることも検討できます。
マーケティング部門におけるナーチャリングのフェーズを終えて、フィールドセールスメンバーからのアプローチを開始した見込み顧客が、実際にどれくらい自社のサービスに興味があるのかについては、当然フィールドセールスメンバーとしては大いに関心があります。興味の度合いを測る指標として、動画をどれくらい視聴しているかという情報は参考になるでしょう。
EQAEはマーケティング担当者のみならず、営業担当者が自分で担当顧客の動画視聴状況を確認することを想定した機能も提供しています。Account Engagementへ営業担当者が直接アクセスするのではなく、EQAEというAppExchageアプリにアクセスすることで、プロスペクト、取引先、取引先責任者がどれくらい動画を視聴しているか、自分の目で確認することが可能です。
これによって、Account Engagementを通じたメールアプローチばかりではなく、営業担当者からの直接のアプローチもサポートすることができるようになります。より商談化の可能性が高いと判断される見込み顧客への対応は、メールよりも営業担当者からの声掛けが重要な場合も多いでしょう。マーケティングサイド、フィールドセールスサイド双方で情報を活用しながら、適切なアプローチを検討してみましょう。
以上、Account Engagementにユーザーごとの動画視聴ログを連携させる方法についてご紹介しました。連携により、リードの温度感に応じたパーソナライズされたアプローチが可能となり、より効果的なナーチャリングが期待できます。また、フィールドセールスも動画視聴ログを活用することで、タイムリーかつ的確なアプローチが可能となり、商談化の可能性を高めることができます。
EQはそれ単体で企業の動画活用を支援するための機能を提供するサービスですが、AppExchageよりEQAEアプリをインストールいただくことで、EQで配信する動画の視聴ログとして蓄積されたデータをEQAEアプリへ連携し、Account Engagementへ同期することができます。EQはどのくらいの動画用ストレージ(容量)が必要か、どの程度のデータ転送量が発生するか(流量)によってプランをご用意しており、各プランの中から適したものをお選びいただきますが、EQAEアプリはEQのご契約があればすぐにご利用を開始することができます。既にAccount Engagementをご利用されている方、あるいはEQの既存ユーザーの方は、無料トライアルから是非お試しください。
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