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2019.06.13

RPAによる業務自動化を検討中の方へ “知っておくべき流れとコツ”
 ― 当社取り組みから

2016年後半から、新聞やインターネット記事でAIやIoTといった言葉とともに頻繁に目にするようになったRPA(Robotic Process Automation:ロボティック・プロセス・オートメーション)。当社でも早くからこの技術に注目し、社内業務での利用に加え2019年1月にはRPAを使ったお客様向けサービス 「YouTube動画登録代行サービス」の提供を開始しました。

「専門的なプログラミングの知識が必要ない」「業務効率化や人手不足に役立つ」ということで、大変魅力的なRPAによる業務自動化ですが、人が行っている業務をRPAに置き換えるにはコツがあります。
そこで今回は、RPAによる業務自動化を検討中の企業様に向けて「YouTube動画登録代行サービス」の立ち上げ時の話を交えながら、事前に知っておくとよい流れとコツを紹介します。

1.RPAに向いている業務

RPAが得意な作業は下記に当てはまるものです。

  • 手順が決まっている作業
  • PC用ソフトウェアやWebブラウザを使った作業
  • 何度も繰り返し行う作業

「毎回手順が異なる」「ソフトウェア自身で考え判断する必要がある」といった作業には向きません。
一例ですが、当社では下記のような作業で使用しています。

  • 動画登録作業
  • 配信視聴ログやアンケートログの抽出と納品ドキュメント作成
  • ライブセミナーのアーカイブ配信URL生成
  • 案件対応開始時に欠かせない社内システムへの情報登録
  • 経理システムへのデータ登録

他にもRPAは「情報を集めてくる」「比較・チェックする」といったことも得意です。
例えば「インターネット上にある株価情報から、指定銘柄の最新の株価を集めてくる」「従業員の交通費申請の金額が間違っていないか、交通各社のインターネット上の料金情報と比較する」といった使い方です。
これらは人が行うと時間がかかることに加え「ミスの防止」「作業担当者のモチベーション維持」といった課題が付きまとう悩ましい作業です。

2. RPA導入の流れ

では実際に「YouTube動画登録代行サービス(以下「動画登録」)」の立ち上げ時の話を使って、業務をRPAに置き換えていく流れを解説します。RPAソフトの選定については、導入目的や業務内容によって最適なものが異なるためここでは省略しています。

【1】対象業務の選定
様々な業務の中から、前項で上げた条件に当てはまるものとして「動画登録」を選定しました。
候補が複数ある場合、置き換えの効果を比較して先に着手すべきものを決めます。比較の際は「月間や年間など一定期間での作業時間数の削減見込み」に加え、「夜間業務など従業員の労働環境改善につながるもの」「ミス防止によって得られるメリット」など周辺状況も含めます。

【2】置き換え業務の理解
ディレクターのような全体を指揮・管理する立場の人間が、作業者レベルで内容を理解します。
「定型の作業」として選定した業務でも、一部分に例外処理やエラーを起こす情報を持っていることがあります。また「マニュアルがあっても最新の手順は異なる」「作業者によってやり方が違う」という場合もありますので、実際の作業と現状をしっかり理解する必要があります。

動画登録の大まかな流れ

【3】課題の認識・解決
多くの場合、現在の作業をそのままRPAに置き換えはできません。扱う情報自体に問題(課題)があることが多いためです。
「動画登録」で検知した課題は

  • 動画タイトルや説明文が登録できる文字数を超過している
  • 入稿データをそのままRPAで扱いづらい

の二点でした。

課題の解決には「RPAソフトで解決する」「RPAソフト以外で解決する」という、二つの方法があります。前者はRPAソフトのプログラムが非常に複雑になります。おすすめは後者の「RPAソフト以外で解決する」方法です。

一点目の「登録できる文字数を超過している」という課題は、元々Excelファイルに登録情報を記入してから登録するという手順でした。そこで、Excelファイルの登録項目に文字数制限を設定し、RPAソフトで作業を開始する前の段階で問題が解決されるようにしました。

二点目の「入稿データをそのままRPAで扱いづらい」という課題は以下のようなものです。
動画登録において、必要なタイトルや説明文といった情報をExcelに登録して入稿するスタイルは王道です。しかし、人が記入しやすいExcelは大抵RPAが好むExcelの構造ではなく、そのままではデータの処理が複雑になります。かといって、RPAが扱いやすい形に人が合わせるのも難しい場合があります。

そこで今回はExcelでマクロを組み、RPAで扱いやすい形に変換するという工程を追加し課題を解決しました。

【4】RPAソフトでプログラムの作成
ここまでの情報をもとにプログラムを作成します。プログラム作成については割愛させていただきますが、「動画登録」では下記のような工程をRPAソフトが処理しています。

工程が非常に長いのは、人にとっては1動作に思えるものでも、RPAが実行するには細かく分解する必要があるためです。
例えば、Webサイトで検索する場合です。人にとっては「フォームにキーワードを入力して検索する」という一連の動作ですが、RPA向けには「Webサイトにアクセスする → 検索ボックスの位置を認識させる → 検索キーワードがある場所へアクセス → キーワードの整形が必要なら実行 → 入力 → 検索ボタンの認識 → 検索を実行」という動作に分解する必要があります。

【5】テスト/調整/実運用
プログラム完成後は実際の運用に移って問題ないかテストを行います。もしテストで問題があれば【3】に戻ってやり直します。
こうして「動画登録」のRPA化が完了しました。
次に、従来と比べどのような効果が出たのかを紹介します。

3.置き換えの比較

「動画登録」では、登録情報の入稿後~登録完了までをRPAソフトに実行させています。このうちの一部分を切り出して人とRPAソフトの作業速度を比較してみました。

人とRPAソフトの作業速度比較デモ

比較動画以外の部分を含めて計測した場合、RPAソフトは従来比15%の速さで作業を完了していました。また、作業スピードが速くなったことに加え、ミス防止のダブルチェックも必要なくなりました。 人が行う作業では「ミス防止策」や「ミスが発生した際の改善策の検討」にも時間がとられがちです。こうした時間が必要なくなる作業の正確さもRPA活用の魅力です。

当社では、RPA活用により

  • 作業スピードの向上
  • 深夜や長時間など労働環境の改善
  • より高度な業務に従業員が従事することによる生産性の向上

このような効果を実感しており、引き続きRPA活用範囲を広げています。

以上、RPAによる業務自動化の流れとコツを紹介しました。改革関連法も施行され、働き方改革への対応待ったなしとなりました。当記事が御社の業務改善に役立てばと思っております。
今後も当社では様々な新しい技術に積極的に取り組み、あらゆる企業活動における動画活用支援や、お役立ち情報の発信を行ってまいります。

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