ライブ配信×AIで進化する現場技術
~AIクロマキー合成・AIナレーション~

ライブ配信×AIで進化する現場技術 ~AIクロマキー合成・AIナレーション~

あらゆる領域で生成AIをはじめとして各種AIの活用が進んでいます。当社でも「業務効率化」「品質向上」「データ活用」といった領域でのAI活用はもちろん、AIを活用した顧客向けプロダクトも展開しています。
もちろんライブ配信の現場でも同様にAI活用が進んでおり、今回はAI活用の一例として、「AIクロマキー合成」「AIナレーション」をご紹介します。

1. 背景合成の新しい選択肢「AIクロマキー合成」

クロマキー合成とは、人物の背景に特定の色(主に緑や青)を配置し、その色を映像編集で除去することで、任意の背景映像と合成する技術です。テレビ番組や天気予報などで広く使われており、リアルな演出が可能ですが、専用の背景(緑や青の布の設置)や照明の準備が必要で、設営に手間がかかるという課題もありました。

クロマキー合成のための準備例、
緑の布を用いる場合は「グリーンバック」と呼ばれる

こうした課題に対し、JストリームではAIを活用しグリーンバックや照明機器の設置が必要ない「AIクロマキー合成」の技術検証を進めてきました。現在は、簡易かつ高精細な背景合成のプランとして提供をはじめています。

「AIクロマキー合成」は、AIが人物と背景を自動で認識し、背景部分にあらかじめ用意した任意の画像や映像を合成するものです。グリーンバックや照明を必要がなく、設営の手間やコストを削減できます。

「AIクロマキー合成」と「Web会議ツールA」の検証

Jストリームで行った検証では、一般的なWeb会議ツールと比較しても、画質や背景の自然さにおいて優位性が確認されています。

動きのあるシーンでの比較

「AIクロマキー合成」と「Web会議ツールA」の検証。動きのあるシーンでの比較。

手を振る動作の比較では、「AIクロマキー合成」では、動きのある動作に対しても透過部分が高精細に表現できています。また、「Web会議ツールA」では、インターネット回線を通じて透過処理を行うため、合成処理時間に100msほどの差が発生しますが、「AIクロマキー合成」ではその遅延なく合成処理が可能になります。

画質の比較

「Web会議ツールA」は360p画質ですが、「AIクロマキー合成」はフルHD画質です。「AIクロマキー合成」の高い画質により、人物の肌質や表情の細部まで配信することができます。

「AIクロマキー合成」には、パナソニックのVideo MixerのAI Keyingを使用。Video Mixerの設定画面からAI Keyingが人物だけを綺麗に切り抜いてくれ、用意した背景画像と合成できます。

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「AIクロマキー合成」は、スタジオではない場所からのWebセミナーでも、「少しでもきれいな映像を届けたい」というニーズに簡易的に応えることができます。また演者様がいらっしゃる場所へ訪問しての配信サポートにおいても、より高いクオリティの映像演出が可能です。

2. AIによるナレーション、自然な音声合成の可能性

AIによるナレーション、自然な音声合成の可能性のイメージ画像

もう一つの取り組みが「AIナレーション」です。
「AIナレーション」とは、あらかじめ用意した原稿をもとに、AIが人間のような自然な音声を生成する技術です。動画制作で用いられるケースが多いですが、Webセミナーのナレーションとしても活用できます。

Webセミナーでの活用において、例えば、セミナー開始と終了時のナレーションなど、あらかじめ決めておいた原稿を、人物などの映像を映さず読み上げる場合に適しています。
Jストリームでは、事前に作成した原稿をもとに、AIが自然な音声でナレーションを生成できるように調整を行いご提供しています。ナレーションの声種も複数(男性・女性・子供)から選択可能で、用途に応じた柔軟な対応が可能です。

「AIナレーション」と「プロナレーター(人)」の比較

メリットデメリット
AIナレーション・顧客社員によるナレーション対応が不要。
・コストを抑えられる。
・原稿の読み間違い/言い間違いがなく、常に同じクオリティでの出力が可能。
・当日など、急なナレーション変更対応が難しい。
・人間に比べると、機械的に感じられることがある。
・質問対応には不向き。
プロナレーター(人)・突然のナレーション変更や、臨機応変な表現が可能
・質問対応が可能
・ナレーター費用に加え、交通費や宿泊費が発生する場合も。
・スケジュール調整が必要。

Webセミナーによっては、講演内容に沿った柔軟な司会進行ができるプロナレーターの方が適している場合もあります。Jストリームでは、プロナレーターの手配や、知名度のあるタレントの手配なども可能です。「AIナレーション」も含め、イベントの位置づけやナレーションの役割などに応じて、適切なご提案をさせていただきます。

3. 技術検証を通じて、より良いライブ配信を

今回ご紹介した「AIクロマキー合成」と「AIナレーション」は、いずれも当社ライブ配信チームが日々進めている技術検証から実案件での提供へと進化したものです。ライブチームでは、常に新しい技術にアンテナを張っています。「現場の課題を解決するために、どんな技術が使えるか?」という視点で、日々技術検証を重ねています。

今後もライブ配信の現場から生まれる課題に対して、AIをはじめとする先端技術を活用しながら、より良い体験を提供できるよう取り組んでまいります。

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記事監修者

本記事は、株式会社Jストリーム プラットフォーム本部 ライブプロデュース部が監修をおこないました。
株式会社Jストリームは動画配信の先端企業として、提供したい情報にあわせたコンテンツの企画制作やウェブサイト構築・運用、あらゆる端末に対応した高品質で安定した配信サービスまでをワンストップで提供しています。詳しくは企業情報をご覧ください

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